第3次フランソワ・フィヨン内閣

第3次フランソワ・フィヨン内閣：フランス政治の一時代

第3次フランソワ・フィヨン内閣は、2010年11月14日から2012年5月10日まで続いたフランスの内閣であり、フランソワ・フィヨンが首相を務めました。この内閣は、フランス第五共和政下における34番目の内閣であり、ニコラ・サルコジ大統領政権下における3番目にして最後の内閣として位置づけられます。

組閣の経緯

2010年11月13日、第2次フィヨン内閣が総辞職しました。翌14日、サルコジ大統領はフランソワ・フィヨン前首相を再任し、新たな組閣を命じました。これにより第3次フィヨン内閣が成立し、同日中に新閣僚が任命され、閣僚名簿が発表されました。

総辞職とその背景

2012年大統領選挙でサルコジ大統領が敗北したことを受け、2012年5月10日に第3次フィヨン内閣は総辞職しました。ただし、新大統領による新首相の任命までの間は、通常の職務を遂行することとなりました。その後、フランソワ・オランドが新大統領に就任し、ジャン＝マルク・エローが新首相に任命され、第1次エロー内閣が成立しました。

閣僚構成

第3次フィヨン内閣は、首相のフランソワ・フィヨンを筆頭に、国務大臣、大臣、大臣付大臣、副大臣で構成されていました。以下に主な閣僚と担当を示します。

* 首相：フランソワ・フィヨン

（閣僚の詳細は割愛します）

内閣改造と人事

第3次フィヨン内閣では、在任中に何度か内閣改造や人事異動が行われました。以下に主なものを紹介します。

2011年2月27日の内閣改造

チュニジアのジャスミン革命への対応を巡る論争により、ミシェル・アリヨ＝マリー国務大臣・外務・ヨーロッパ問題大臣が辞任しました。その後任にはアラン・ジュペ国防・退役軍人大臣が任命され、ジュペの後任にはジェラール・ロンゲが任命されました。また、ブリス・オルトフー内務・海外県・海外領土・地方自治体・移民大臣が辞任し、クロード・ゲアン大統領府事務総長が後任となりました。

2011年5月29日の人事

ジョルジュ・トロン公務員担当副大臣がセクハラで告訴され、辞任しました。

2011年6月29日の内閣改造

クリスティーヌ・ラガルド経済・財務・産業大臣が国際通貨基金の専務理事に選出されたことを受け、内閣改造が行われました。ラガルドの後任にはフランソワ・バロワンが任命され、バロワンの後任としてヴァレリー・ペクレス、フランソワ・ソヴァデがそれぞれ任命されました。

2011年9月26日の内閣改造

元老院議員選挙で左派勢力が勝利したことを受け、シャンタル・ジュアノ・スポーツ大臣が辞任し、ダヴィド・ドゥイエが後任となりました。

2011年9月28日の人事

ドゥイエの後任として、エドゥアール・クルティアルが在外フランス人担当副大臣に任命されました。

2012年2月22日の人事

ナタリー・コシウスコ＝モリゼ・エコロジー・持続可能開発・運輸・住宅大臣が大統領選挙に出馬するため辞任し、フランソワ・フィヨン首相がその職務を兼任することとなりました。また、ブノワ・アパリュ住宅担当副大臣が住宅担当大臣に昇格しました。

内閣の特徴

総辞職時点では、フィヨン首相を含め33人の閣僚で構成されていました。フランスの内閣として初めて日曜日に組閣が行われたことや、夫婦で入閣した閣僚がいたこと、女性として初めて外務大臣が任命されたことなどが特徴として挙げられます。

第3次フィヨン内閣は、フランス政治の一時代を象徴する内閣であり、数々の出来事や政策を通じて、フランス社会に大きな影響を与えました。

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