ヴァレリー・ペクレス

ヴァレリー・ペクレス：フランスを代表する女性政治家

ヴァレリー・ペクレス（Valérie Pécresse）は、1967年7月14日生まれのフランスの政治家です。現在、イル＝ド＝フランス地域圏知事として手腕を発揮しています。彼女は共和党に所属し、知日派としても広く知られています。

輝かしい経歴

ペクレスは、デジタル経済大臣、研究大臣、予算大臣、国務院長といった要職を歴任してきました。その華麗な経歴を紐解いていきましょう。

若き日の研鑽

父親はボロレ・テレコムの社長を務めたドミニク・ルーです。若い頃には、ヤルタで開催されたピオネールの夏季学校でロシア語を学びました。バカロレア取得後には日本語学習を開始し、東京でビデオカメラや酒の販売に従事しながら、日本語を習得しました。リセ・プリヴェ・サント＝ジュヌヴィエーヴ（私立サント＝ジュヌヴィエーヴ高校）の経済商科準備級を経て、1989年にHEC経営大学院を卒業。その後、パリ・ドーフィン大学での準備期間を経て、フランス国立行政学院（ENA）に入学しました。1990年入学・1992年卒業組の「コンドルセ」プロモシオンでは、次席でENAを卒業しています。

国務院から政界へ

ENA卒業後、国務院に入省。起訴部門に所属し、フランス通信社（AFP）の上級評議会にも参加しました。また、1992年から1998年までパリ政治学院で憲法学を教鞭をとりました。

1998年、大統領府に入り、ジャック・シラク大統領の演説原稿の起草を担当しました。

2002年の下院議会選挙にイヴリーヌ県を選挙区として国民運動連合（現在の共和党）から立候補し、初当選を果たしました。2004年からはイル＝ド＝フランス地域圏議会議員に選出され、国民運動連合の報道官も担当しました。2007年、フランソワ・フィヨン内閣の高等教育・研究大臣として入閣し、2011年まで在任。その後、財務相（2011-2012年）に転じました。2015年からはイル＝ド＝フランス地域圏知事を務めています。

大統領選への挑戦

2021年7月、翌年の大統領選挙の共和党候補を選ぶ党予備選への立候補を表明。12月4日の決選投票で61％の票を獲得して勝利し、公認候補に決定しました。共和党が大統領選で女性候補を擁立するのは初めてのことでした。しかし、2022年4月10日の第1回目投票では得票率4.80%で5位となり、決選投票に進むことはできませんでした。

知日家としての顔

ペクレスは日本語を学び、ソニーでのインターン経験もある知日家として知られています。現在も基本的な日本語を話すことができます。2021年11月には、日仏の相互理解に寄与したとして日本政府より旭日中綬章が授与されました。

私生活

二男一女の母でもあります。

ヴァレリー・ペクレスは、フランス政界において重要な役割を果たし、知日家としても日本との友好関係に貢献している人物です。今後の活躍にも目が離せません。

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