第3軍団 (ロシア陸軍)

第3軍団の概要

第3軍団（だい3ぐんだん、ロシア語: 3-й армейский корпус）は、ロシア陸軍に属する軍団で、中央軍管区の下に組織されています。本軍団は、2022年6月に始まったロシアのウクライナ侵攻の影響を受けて編成されました。

創設と背景

第3軍団は、主にロシア各地から集まった志願兵を基に、ニジニ・ノヴゴロド州で設立されました。新たに加わった団員には、6か月の契約で、ロシアの平均月収の3倍にあたる20万ルーブルの月給が約束されており、インセンティブとして高額報酬も用意されていました。しかし、定員には達せず、高齢者や麻薬中毒、アルコール中毒の志願兵も含まれていると言われています。

南部・ヘルソン戦線

2022年8月には、第72独立自動車化狙撃旅団が南部ヘルソン州のヘルソン地区に配備され、防御態勢を取らざるを得ませんでした。ウクライナ軍によって高地を奪われたため、戦況は不利に進展し、アルガ大隊の団員の約半数が戦闘で命を落とし、ドニエプル川の西岸から撤退することになりました。

北東部・イジューム戦線

次に、2022年9月には北東部ハルキウ州のイジューム地区に展開し、ウクライナ軍の攻勢を抑えるための友軍の支援を行いましたが、逆に攻撃を受ける結果となり、「戦況に何の影響も与えずに溶けて消えた」と評されるほどの劣悪な成績を収めることとなりました。最終的にはハルキウ州の大半が奪還されてしまいました。

東部・南ドネツク戦線

2023年2月、第72旅団は東部ドネツィク州ヴォルノヴァーハ地区に再配置され、ヴフレダール方面で攻勢を開始しましたが、アルガ大隊が全滅、シャイムラトワ大隊およびヤイク大隊も同様の運命に見舞われました。生存者はわずか数名で、脱走兵として処罰されました。

東部・バフムート戦線

2023年5月、激戦が繰り広げられた東部ドネツィク州バフムートの地区に再度展開されました。第72旅団はワグネル・グループの支援を受けて防御にあたりましたが、第6中隊と第8中隊が全滅し、早期撤退を余儀なくされました。その結果、ワグネルのエフゲニー・プリゴジンから厳しい非難を受け、団員たちは報復を受ける事態に陥りました。9月にはバフムート南部を防御していましたが、第3独立強襲旅団に包囲されてしまいました。

東部・アウディーイウカ戦線

2023年6月には、第6自動車化狙撃師団傘下の第10戦車連隊がさらなる展開を見せ、アウディーイウカ地域において友軍を火力支援しました。2024年4月には、マリンカ方面の支援にも従事し、長期間手詰まりだったノヴォ・ミハイリウカの占領に寄与しました。

軍団の編制

第3軍団の編制は、以下のようになっています:

• - 軍団司令部（ムリノ）
• - 第6自動車化狙撃師団
• - 第72独立自動車化狙撃旅団（トツコエ）
• - 第17親衛砲兵旅団

このように、第3軍団は、コンスタントに戦闘に投入され続け、多くの厳しい状況に直面しながら活動を続けています。

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