第302飛行隊 (航空自衛隊)

第302飛行隊の概要

第302飛行隊は、日本の航空自衛隊の北部航空方面隊に属する戦闘機部隊です。この部隊は、三沢基地に本部を置き、航空自衛隊で初めてのF-35Aを運用する部隊という重要な役割を担っています。また、部隊は連絡機としてT-4を使用しています。

歴史的背景

この飛行隊の起源は1974年7月に遡り、当初は千歳基地で臨時F-4EJ飛行隊として編成されました。その後、同年10月には正式に第302飛行隊へ改編され、航空自衛隊で2番目にF-4EJ飛行隊としての地位を確立しました。1985年には、千歳基地から沖縄の那覇基地へ移駐し、さらに第83航空隊に配属されました。1992年からは能力向上改修機であるF-4EJ改の受領が始まり、1995年には機種更新を完了しました。

長年にわたり防空任務を遂行してきた第302飛行隊は、2009年に茨城県の百里基地へ移駐し、首都圏の防空任務を引き継ぎました。2017年8月には防衛省がF-35Aへの機種改編と三沢基地への移動を計画していることを発表し、同年12月には臨時F-35A飛行隊を編成しました。2018年1月には1機目のF-35Aが配備され、次第に部隊はF-35A体制へと移行していきました。

部隊のマークと象徴

第302飛行隊の部隊マークは尾白鷲をモチーフにしており、北海道での発足を反映しています。マークは羽、尾、脚を使って「三〇二」を象徴的に表現しており、航空自衛隊の中でも特に大きなサイズが特徴的です。また、部隊章にはスズランの花とF-4のシルエット、さらに「ファントムII」の文字が重なったデザインが採用され、この部隊の伝統を示しています。

臨時F-35A飛行隊のマークも風神雷神図屏風の雷神を元にしたデザインが考案されていましたが、実際には2020年に新たに公開されたオジロワシが描かれたF-35Aが使用されるようになりました。

歴史的な出来事

部隊は数々の歴史的な出来事を経験しました。1976年には緊急発進で有名なMiG-25亡命事件に対応し、1985年には部隊マークが制定され、さらに数度の総隊戦技競技会での優勝を果たしています。1995年にはF-4EJ改へと機種更新を行い、この年以降も多くの戦技競技会での優秀な成績を収めています。

また、2009年に百里基地への移駐が完了し、新たにアラート待機任務を開始。2017年に公表されたF-35Aへの機種変更計画に基づき、部隊は新たな技術を取り入れ続けています。

現在と未来

現在、第302飛行隊はF-35Aを主力機種として運用しており、航空自衛隊の防空任務において重要な役割を果たしています。部隊は、今後も技術の進化に合わせた訓練と任務に従事し、平和と安全を守るための最前線で活躍し続けることでしょう。

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