第33回グラミー賞

第33回グラミー賞：音楽史を彩る祭典

1991年2月20日、ニューヨーク市のラジオシティ・ミュージックホールで、第33回グラミー賞授賞式が華やかに開催されました。司会は、コメディアンのギャリー・シャンドリングが務め、音楽界の才能が集結し、その年の音楽シーンを代表する作品やアーティストが表彰されました。

主要部門の受賞と候補作品

主要部門では、その年の音楽シーンを象徴する作品がノミネートされ、受賞の栄誉に輝きました。

最優秀レコード賞：フィル・コリンズの「Another Day in Paradise」が受賞。
マライア・キャリーの「Vision Of Love」、M.C.ハマーの「U Can't Touch This」、ベット・ミドラーの「From A Distance」、シネイド・オコナーの「ナッシング・コンペアーズ・トゥー・ユー」がノミネートされました。
最優秀アルバム賞：クインシー・ジョーンズの『バック・オン・ザ・ブロック』が受賞。
マライア・キャリーの『マライア』、フィル・コリンズの『バット・シリアスリー』、M.C.ハマーの『プリーズ・ハマー・ドント・ハーテム』、ウィルソン・フィリップスの『Wilson Phillips』がノミネートされました。
最優秀楽曲賞：ベット・ミドラーの「From a Distance」が受賞。
フィル・コリンズの「Another Day in Paradise」、ウィルソン・フィリップスの「Hold On」、シネイド・オコナーの「Nothing Compares 2 U」、マライア・キャリーの「Vision of Love」がノミネートされました。
最優秀新人賞：マライア・キャリーが受賞。
ブラック・クロウズ、ケンタッキー・ヘッドハンターズ、リサ・スタンスフィールド、ウィルソン・フィリップスが候補となりました。

ポップ、ロック、R&B、ラップなど多様なジャンル

ポップ、ロック、R&B、ラップといった多様なジャンルで、その年を代表する楽曲やアーティストが表彰されました。特に、新設されたオルタナティヴ・ミュージック・パフォーマンス賞は、新たな音楽の潮流を反映するものとして注目を集めました。

ポップ：マライア・キャリー、ロイ・オービソン、リンダ・ロンシュタット featuring アーロン・ネヴィルなどが受賞。
ロック：アランナ・マイルズ、エリック・クラプトン、エアロスミスなどが受賞。
R&B：アニタ・ベイカー、ルーサー・ヴァンドロス、クインシー・ジョーンズ featuring レイ・チャールズ＆チャカ・カーンなどが受賞。
ラップ：M.C.ハマー、クインシー・ジョーンズ、ビッグ・ダディ・ケイン、アイス-T、クール・モー・ディー、メリー・メル、クインシー・ジョーンズ IIIなどが受賞。

新設されたオルタナティヴとラップ部門

第33回グラミー賞では、オルタナティヴ・ミュージック・パフォーマンスとラップのソロ、ラップのデュオ/グループのパフォーマンスの部門が新設されました。これは、音楽シーンの多様化を反映したものであり、新たな才能の発掘とジャンルの確立に貢献しました。

最優秀オルタナティヴ・ミュージック・パフォーマンス：シネイド・オコナーが受賞。
最優秀ラップ・ソロ・パフォーマンス：M.C.ハマーが受賞。
最優秀ラップ・パフォーマンス（デュオもしくはグループ）：クインシー・ジョーンズ、ビッグ・ダディ・ケイン、アイス-T、クール・モー・ディー、メリー・メル、クインシー・ジョーンズ IIIが受賞。

その他ジャンル

カントリー、ジャズ、ゴスペル、ブルース、フォーク、レゲエ、チルドレンズ、コメディ、スポークン・ワード、ミュージカル・ショーなど、幅広いジャンルで優れた作品が表彰されました。

特別賞

ミュージケアーズ・パーソン・オブ・ザ・イヤー：デヴィッド・クロスビー
* グラミー・レジェンド賞：アレサ・フランクリン、ビリー・ジョエル、ジョニー・キャッシュ、クインシー・ジョーンズ

第33回グラミー賞は、音楽の多様性と創造性を祝福する祭典として、音楽史にその名を刻みました。受賞作品やパフォーマンスは、時代を超えて人々の心に響き続けています。

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