第34普通科連隊

陸上自衛隊第34普通科連隊:歴史と役割



静岡県御殿場市の板妻駐屯地に駐屯する第34普通科連隊は、陸上自衛隊第1師団に所属する部隊です。その歴史は古く、大日本帝国陸軍歩兵第34連隊の番号と、日露戦争における英雄・橘周太にちなんだ「橘連隊」の伝統を受け継いでいます。地域防衛を主な任務とする部隊として、静岡県全域を警備隊区とし、日々訓練に励んでいます。

編成と装備



連隊は、本部管理中隊、5個の普通科中隊、そして重迫撃砲中隊の計6個中隊で編成されています。連隊長は1等陸佐が務め、板妻駐屯地司令も兼任しています。

主要な装備としては、軽装甲機動車高機動車、各種トラック、オートバイ、そして89式5.56mm小銃、5.56mm機関銃MINIMI、84mm無反動砲、81mm迫撃砲L16、120mm迫撃砲RTなどが挙げられます。これらの装備を用いて、様々な状況に対応できる能力を維持しています。

部隊の訓練は主に富士地区演習場で行われ、高度な戦闘技術の習得に力を入れています。

歴史



第34普通科連隊は、1962年1月18日、第1師団の編成に伴い、第13普通科[[連隊]]第3大隊を基幹として新町駐屯地で創設されました。その後、板妻分屯地に移駐し、1962年8月15日には、板妻分屯地が板妻駐屯地に昇格しています。

創設以来、数々の災害派遣や国際貢献活動にも参加してきました。主な活動としては、1963年の三八豪雪災害、1964年新潟地震災害への派遣、1992年の第1師団改編による自動車化、1998年の函南町豪雨災害への派遣、2000年伊豆諸島三宅島地震災害および三宅島噴火災害への派遣、2002年の米国実働訓練への参加、2006年の第9次イラク復興支援群への参加(当時の連隊長が群長を務めた)、2007年新潟県中越沖地震災害派遣、2011年の東北地方太平洋沖地震災害派遣、そして2021年の熱海市伊豆山土石流災害への派遣などが挙げられます。

2002年には、政経中枢師団移行に伴い、重迫撃砲中隊が廃止されましたが、2011年に軽装甲機動車を配備して再編成されています。また、2024年にはインド陸軍との共同訓練「ダルマ・カーディガン23」に参加するなど、国際協調にも積極的に取り組んでいます。

警備隊区



第34普通科連隊の警備隊区は静岡県全域となっており、広範囲にわたる地域住民の安全と安心を守る重要な役割を担っています。

まとめ



第34普通科連隊は、長い歴史と伝統、そして高度な訓練によって培われた能力を備えた精鋭部隊です。地域住民の安全を守る任務を日々遂行するとともに、災害派遣や国際貢献活動にも積極的に参加し、その存在感を示し続けています。 これからも、静岡県の安全と日本の平和に貢献していくことが期待されています。

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