第35諸兵科連合軍 (ロシア陸軍)

第35諸兵科連合軍について

第35諸兵科連合軍は、ロシア陸軍の一部であり、東部軍管区に属する部隊です。ソビエト連邦による満洲侵攻やブチャの戦いに参戦した経歴を持つこの部隊は、歴史的にも重要な役割を果たしました。特に、第二次世界大戦や冷戦時代を通じての活動は、戦略的な意義を持っています。

創設と戦後の展開

1941年7月22日、第二次世界大戦の影響下で、この軍は赤軍の第18狙撃軍団を基に設立されました。設立当初は、ロシア・ソビエト連邦社会主義共和国内での軍事活動が中心でした。1945年には、日本軍が満洲で降伏した際の武装解除に参加し、戦後は解隊される運命を辿りました。しかし、その役割は冷戦へと引き継がれていきます。

冷戦時代の再編成

1969年、ソビエト連邦の地上軍の第29軍団を母体に、第35諸兵科連合軍としてアムール州で再編成されました。この時期、ソビエト連邦が冷戦を経て国際的に緊張状態にあったため、軍の活動はより目立つものとなりました。1992年のソビエト連邦崩壊後、ロシアの独立に際し、設立されたロシア陸軍に組み込まれ、その後の活動を続けています。

近年のウクライナ侵攻

2022年、ロシアはウクライナに侵攻し、第35諸兵科連合軍はこの運動に重きを置きました。2月24日から始まった侵攻では、第5、第29、第36諸兵科連合軍と合同で攻勢を開始し、北部キーウ州の重要拠点をいくつか占領しました。その結果、ブチャでの活動が国際的な批判を受けるきっかけとなったため、この軍の名は戦争犯罪の可能性とともに報道されました。

北東部のイジューム戦線では、2022年4月末に再配置され、攻撃を試みましたが、ここでも第64独立親衛自動車化狙撃旅団が全滅するなど、厳しい戦況に直面しました。さらに、6月には、ロシアの軍事ブロガーによる情報によって、兵士数が著しく減少し、兵力が壊滅したとの報告も見られました。

南部戦線とその影響

2023年6月には、再編された第35諸兵科連合軍が南部ザポリージャ州に展開しましたが、ウクライナ軍のミサイル攻撃により野戦司令部が攻撃され、参謀長を含む多くの死傷者を出しました。このように、近年の役割は特に過酷であり、戦況の変化に翻弄される形となっています。

編制と著名な出身者

この部隊は、多数の旅団や連隊を編成しています。中でも、独立自動車化狙撃旅団や親衛砲兵旅団など、複数の専門的兵科が集結していることが特徴です。著名な出身者には、オレグ・サリュコフが存在し、彼の名は特にこの軍に名を馳せるものとして記憶されています。部隊の活動や歴史は、ロシアの軍事戦略や国際情勢に大きな影響を与えてきました。

このように、第35諸兵科連合軍は、歴史的な背景とともに、現在進行形での軍事活動が注目される部隊として位置づけられています。

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