第36回社会人野球日本選手権大会予選

第36回社会人野球日本選手権大会の出場権をかけた予選が、全国各地で熱戦を繰り広げ、本戦へ進む32チームが決定しました。この予選プロセスは、企業チームだけでなく、クラブチームも参加する多様な顔ぶれとなりました。

概要

今大会で本戦出場を決めた32チームの中には、トータル阪神とOBC高島という2つのクラブチームが初めて名を連ねました。特にOBC高島は、厳しい最終予選において企業チームを破るという快挙を達成しています。出場チームの中には連続出場が多く、パナソニックは16年連続という最長記録を更新しました。また、久しぶりの出場となったチームも9つあり、九州三菱自動車は4年ぶりの復帰を果たしています。

この第36回大会は、社会人野球の歴史において一つの節目でもありました。次回大会以降、「日本選手権改革」によってクラブチームが地区予選に参加できる機会が大幅に制限されることになったため、多くのクラブチームにとって、この形式での地区予選は最後となる特別な機会となりました。

出場枠

本戦出場枠は、合計32チームに与えられました。内訳は以下の通りです。

推薦枠（都市対抗野球優勝、クラブ選手権優勝）：2チーム
JABA地区連盟主催大会枠（東京スポニチ大会など9大会）：9チーム
地区最終予選枠：21チーム

さらに、Honda、新日本石油ENEOS、パナソニックが複数のJABA対象大会で優勝したことで、該当地区の最終予選枠が増加しました。具体的には、関東地区と近畿地区でそれぞれ2枠ずつ増加し、最終的に関東地区は6枠、近畿地区は8枠の本戦出場枠を得ることとなりました。

日本選手権対象大会および全日本クラブ野球選手権大会

本戦出場権をかけたJABA対象大会では、以下のチームが優勝し、出場権を獲得しました。

第64回JABA東京スポニチ大会：新日本石油ENEOS
第57回JABA静岡大会：JR東日本
第39回JABA四国大会：パナソニック
第53回JABA岡山大会：新日本石油ENEOS（既に出場権獲得済みの為、関東地区最終予選枠1増）
第52回JABA長野県知事旗争奪大会：パナソニック（既に出場権獲得済みの為、近畿地区最終予選枠1増）
第61回JABA京都大会：パナソニック（既に出場権獲得済みの為、近畿地区最終予選枠1増）
第63回JABA九州大会：Honda（都市対抗とのW優勝の為、関東地区最終予選枠1増）
第41回JABA東北大会：三菱重工横浜
第52回JABA北海道大会：鷺宮製作所

また、全日本クラブ野球選手権大会ではトータル阪神が優勝し、推薦枠での本戦出場となりました。

地区最終予選

JABA対象大会や推薦枠で本戦出場権を獲得できなかったチームは、各地区で行われる最終予選に挑みました。激戦を勝ち抜き、本戦出場権を得たチームは以下の通りです。

北海道地区：JR北海道
東北地区：TDK
北信越地区：NTT信越硬式野球クラブ
関東地区（6枠）：NTT東日本、東芝、日産自動車、日本通運、富士重工業、日立製作所
東海地区：トヨタ自動車、東邦ガス、ヤマハ
近畿地区（8枠）：日本新薬、OBC高島、NTT西日本、三菱重工神戸、大阪ガス、日本生命、大和高田クラブ、新日本製鉄広畑
中国地区：三菱重工広島、JFE西日本
四国地区：四国銀行
九州地区：九州三菱自動車、JR九州

これらの厳しい予選、各種大会を勝ち抜いた全32チームが、第36回社会人野球日本選手権大会本戦の舞台に立ち、日本一を目指す戦いに挑みました。

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出典:

第36回社会人野球日本選手権
* 財団法人日本野球連盟連盟報2010

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