第40独立親衛海軍歩兵旅団 (ロシア海軍)

第40独立親衛海軍歩兵旅団の概要

第40独立親衛海軍歩兵旅団（ロシア語: 40-я отдельная гвардейская бригада морской пехоты）は、ロシア海軍に属する重要な部隊であり、主に太平洋艦隊に配属されています。この旅団は、その名の通り独立した部隊として運用されていますが、歴史的な背景を持ち、数多くの戦闘経験を有しています。

歴史的背景

ロシア内戦時代

1918年9月、ロシア内戦による混乱の中で、赤軍の第2ニコラエフ狙撃師団として創設されました。この部隊は内戦に投入され、白軍に対する戦闘を通じて赤旗勲章と名誉称号『クラスノダール』を獲得しました。その後、ニコラエフ狙撃師団や第30狙撃師団、第22狙撃師団へと名称が変更されました。1938年の張鼓峰事件では日本軍と交戦し、戦闘は2週間ほどで停戦となりました。

第二次世界大戦

第二次世界大戦中の1945年8月、ソ連の対日参戦により部隊は関東軍と戦闘を行い、その結果、関東軍を壊滅させ、名誉称号『ハルビン』が授与されました。

冷戦期の変遷

1957年には機械化が進み、第22自動車化狙撃師団として改編されます。この頃から、部隊はさらなる近代化へと道を進みます。

現代の変遷

1992年12月、ソビエト連邦の崩壊に伴い新たに創設されたロシア陸軍に編入されました。その後、2002年1月には部隊の縮小に伴って第40独立自動車化狙撃旅団へと改編されました。

2007年8月には再編成され、ロシア海軍に配属されて太平洋艦隊の一部となり、同年の後半には第40独立海軍歩兵旅団に改編されました。しかし、2009年の部隊縮小により、一時的に第3独立海軍歩兵連隊へと再編されることとなります。その後、2013年には部隊の増強に伴い、再度第40独立海軍歩兵旅団に戻されました。

ウクライナ侵攻への関与

近年では、特に2022年に発生したロシアのウクライナ侵攻において、主要な役割を果たしています。特に注目すべきは、北部キーウ州ブチャ地区での攻勢や、東部のセヴェロドネツィクでの戦闘です。2022年の3月中旬には、ワグネル・グループと協力で攻勢を行い、ポパスナを占領しました。その後、東部ドネツィク州ヴォルノヴァーハ地区において、第155独立親衛海軍歩兵旅団との合同攻勢を展開しましたが、ここで大損害を被る結果となりました。

さらに、2023年にはプーチン大統領から名誉称号『親衛隊』が授与されるなど、その活動が高く評価されています。2023年6月から7月にかけては、ウクライナ軍の攻勢が強まる中で防御を固めつつ、さらなる攻勢を仕掛ける準備をしています。

編制と現在の状況

第40独立親衛海軍歩兵旅団は、長い歴史の中で何度も再編成や改名を重ねており、常に戦力の維持と向上を目指している部隊です。彼らの活躍は、ロシア海軍の戦略的運用にとって欠かせない要素となっています。

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