第5方面軍 (日本軍)

第5方面軍について

第5方面軍（だいごほうめんぐん）は、大日本帝国陸軍の主要な方面軍の一つで、1944年に編制されました。この部隊は、北方軍を改編したものであり、主に北海道、南樺太、千島列島を作戦地域として活動していました。幾度かの編成変更を経て、1945年2月以降には参謀長と北部軍管区司令官の職を兼任する形になりました。

沿革

第5方面軍は1944年3月19日、正式に編成が行われました。当初の指揮下には第27軍が含まれていましたが、後にその部隊は廃止されました。この部隊は、戦局が緊迫する中でいかに北方地域を防衛するかが求められ、特にソ連との関連が強くなったことから、重要な役割を担うこととなりました。

組織と人事

通称号は「達」で、編成されたのは1944年の3月16日です。司令部の所在地は札幌に設定され、上級部隊は大本営に直属する形で運営されました。歴代の司令官には樋口季一郎中将が名を連ね、同じく参謀長には木村松治郎少将や萩三郎少将が就任していました。このように進められた人事は、部隊の戦略や作戦に大きな影響を与えるものでした。

編成と部隊

最終的に第5方面軍には、以下の部隊が所属していました：

• - 第7師団
• - 第42師団
• - 第88師団
• - 第89師団
• - 第91師団
• - 第1飛行師団
• - 独立混成第101旅団、独立混成第129旅団

さらには、宗谷要塞司令部や津軽要塞司令部も重要な位置を占め、多くの独立した歩兵大隊や重砲兵連隊を持っていました。特に宗谷地域における防衛部隊は、北方の安全保障において重要な役割を果たしました。

防空と医療

防空部隊には第5高射砲隊や高射砲第24連隊が含まれ、航空攻撃に対する防御が強化されました。また、各種陸軍病院が設置され、軍医部門も充実させることで、戦傷者への対応も図られました。

情報・教育

第5方面軍は情報部門や教育隊も有しており、その戦略的運営を支えるために情報収集や人材育成を行っていました。これは、戦局が厳しい中で戦力を維持し、効果的な戦術を実行に移すための基盤となりました。

結び

第5方面軍は、日本の北方防衛において重要な役割を果たした軍の一つであり、戦局の変動とともにその運営や編成も変わっていきました。特にソ連との緊張関係や、要塞防衛の重要性を念頭に置いた作戦は、以後の軍事戦略に多くの影響を与えることとなったのです。

もう一度検索