第57回有馬記念

第57回有馬記念

第57回有馬記念は2012年、12月23日に開催された日本の競馬の最高峰とも言えるレースです。この年の有馬記念では、同年の皐月賞と菊花賞を制したゴールドシップが晴れて優勝を飾りました。ゴールドシップは、二冠馬としてその名を轟かせ、ファンからの熱い期待を背負って出走しました。

出走馬の状況

ゴールドシップは菊花賞を制した後、ジャパンカップには出走せず、吉澤ステーブルウエストで放牧した後に有馬記念へ向けて調整を行いました。彼の出走が10月24日に発表され、ファンの期待が高まりました。その菊花賞で2着だったスカイディグニティも、クリストフ・スミヨン騎手を背に出走が決定しました。

また、出走馬の中で注目を集めたルーラーシップは、過去に出遅れることが多かったため、陣営は工夫を凝らしました。しかし、レースでは大幅に出遅れてしまう結果に。このレースに向けて、調教師の角居勝彦が自らゲートに赴く姿勢を見せていたことも、ファンの間で話題となりました。

エイシンフラッシュは、当初ミルコ・デムーロ騎手による騎乗予定だったが、開催当日早朝に腰痛のため騎手が交替し、三浦皇成が騎乗することになりました。また、オウケンブルースリは金鯱賞への出走を取りやめ、有馬記念に全力を注ぐ決意を固めました。一方で、ファン投票で1位となったオルフェーヴルは、凱旋門賞の結果を受けて回避することになり、ファンからは残念との声が上がりました。

ファン投票

事前に行われたファン投票は、合計1,107,620票の有効投票がありました。この投票を通じて、多くの人々が彼らのお気に入りの馬に思いを寄せ、応援を送っていたことが伺えます。

レース展開

レースは始まると、1番人気のゴールドシップは後方スタートを切りました。同じく人気を集めていたルーラーシップも対策を講じていましたが、やはり立ち上がるような形でスタートに遅れが出てしまいました。そのため、人気馬2頭が馬群の後ろから競走をスタートすることに。

レースは、アーネストリーが先導する形で進行し、3コーナー手前まで比較的平穏に推移しました。しかし、残り800メートルでゴールドシップは外側を回り、徐々にスパート。最終コーナーでまだ11番手でしたが、外に出すと瞬時に順位を上げます。その間にエイシンフラッシュが内から抜け出し、オーシャンブルーがその後を追いますが、最後の直線でのゴールドシップの末脚は圧巻の一言。最終的に1着としてゴールし、ルーラーシップも3着となる結果でした。

レース結果

入場者数は10万1237人で、その中に有料入場者が9万1900人含まれていました。売上金は341億525万7800円という、非常に高額の取引が生まれ、記録を更新しました。また、この年は3歳馬の連続優勝が続くことになり、芦毛馬の優勝は22年ぶりでした。

ゴールドシップがこのレースを制し、内田博幸と調教師の須貝尚介は初めての有馬記念制覇という快挙を達成。またこの年の最優秀3歳牡馬にも選出される運びとなり、その名は歴史に刻まれることになりました。

エピソード

ルーラーシップは出走時に立ち上がってしまい、発走調教再審査の処分が下されることもありました。その後、オウケンブルースリもこのレースを最後に引退し、引退式が行われました。また、ゴールシーンは『ウマ娘プリティーダービー』のアニメに再現され、多くのファンに愛されるエピソードとなっています。

テレビ中継ではラジオNIKKEIとフジテレビがその模様を実況し、多くの視聴者にこの熱戦を届けました。

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