第6回東京優駿大競走

第6回東京優駿大競走の詳細

第6回東京優駿大競走（日本ダービーとも呼ばれる）は、1937年4月29日に東京競馬場で行われました。このレースでは中島時一騎乗の牝馬ヒサトモが、関西馬かつ牝馬として初めてダービー制覇を成し遂げました。ハルシネーションとも称される記録的な好天の中で、競馬場は良馬場の最高条件となり、歴史に名を刻む瞬間が見られました。

レース背景

出走馬は合計17頭で、そのうち多くがトウルヌソルとシアンモアの産駒でした。特に、関西から有力な候補として出走したのは、帝室御賞典をレコードで勝ったゼネラルであり、圧倒的な1番人気として高く評価されていました。また、同じく関西馬のヒサトモやサンダーランド、ツバクロダケなども注目されました。一方で、関東馬で唯一の2番人気となったハツピーマイトは、レース前から期待を寄せられていました。

当日の競馬場の状況

競馬場は初めて好天に恵まれ、馬場も競走史上初の良馬場となりました。これは、これまでの東京優駿の中での特筆すべき状況でした。良馬場での施行は、競走タイムにも大きな影響を与えることとなりました。

競走の流れ

レース開始と同時に、ミスターシービーが逃げ、続いてヒサトモとツバクロダケが追走しました。しかし、2番人気のハツピーマイトは1コーナーでアクシデントに見舞われ、腹帯が外れてしまいました。また、1番人気のゼネラルは馬群の中に閉じ込められ、思うような走りができず苦しむ状況に陥りました。

2コーナーを回ると、ヒサトモが先に抜け出し、向こう正面ではそのリードを広げて5馬身近く差をつける走りを見せました。ヒサトモは最後までその脚力を落とすことはなく、見事に逃げ切り優勝を果たしました。

4コーナーからはサンダーランドが進出し、ツバクロダケと競り合いを展開しますが、サンダーランドが2着に入ったのに対し、追い込んだゼネラルは4着という結果に終わりました。ヒサトモは日本初のダービー牝馬として名を刻み、また、サンダーランドとの「ワンツー」となったことは日本ダービー史上初の出来事です。さらに、出走馬全てを関西馬が占める結果となりました。

競走結果

この日の競走での勝ち時計は2分33秒3であり、これはガヴアナーの持つレコードを8秒以上更新する驚異的なタイムでした。この大幅な記録更新は、良馬場での適したコンディションに支えられた結果と言えるでしょう。

このように、第6回東京優駿大競走は、競馬界における重要な出来事であり、日本の競馬史に新たな章を刻むものとなりました。

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