第75回東京箱根間往復大学駅伝競走

第75回東京箱根間往復大学駅伝競走

1999年1月2日から3日にかけて開催された第75回東京箱根間往復大学駅伝競走。この大会には、前回大会でシード権を得た9校と、大井埠頭で行われた予選会を通過した東海大学、帝京大学、東洋大学、中央学院大学、日本体育大学、法政大学の6校が参加した。特筆すべきは、箱根駅伝の常連校である専修大学が10年ぶりに出場を逃したことです。

実施日程

• - 往路：1999年1月2日

大手町読売新聞東京本社前（スタート）〜鶴見〜戸塚〜平塚〜小田原〜箱根町芦ノ湖駐車場入口（ゴール）

• - 復路：1999年1月3日

箱根町芦ノ湖駐車場入口（スタート）〜小田原〜平塚〜戸塚〜鶴見〜大手町読売新聞東京本社前（ゴール）

この大会から、10区のコースが変更され、日本橋を経由する新ルートとなりました。その結果、距離は1.7km延長されました。

参加大学

前回出場校の中で、専修大学と関東学院大学は予選会で敗退し、法政大学が2年ぶり、中央学院大学が4年ぶりに本選出場を果たしました。

大会の展望

大会前の予想では、山梨学院大学が4年ぶりの総合優勝に意欲を示し、神奈川大学は3連覇を狙っていました。また、前年の出雲駅伝・全日本大学駅伝を制した駒澤大学は大学駅伝三冠を狙う優勝候補とされ、「YKK対決」として注目されました。

往路のレース展開

1区

1区では、拓殖大学の東勝博と大東文化大学の真名子圭が序盤に抜け出しましたが、その後、7人での大集団に吸収されました。14.4km地点で遅れた帝京大学以外は、17kmまでこの大集団で進行。六郷橋からのスパート合戦で最終的に東が抜け出し、トップでタスキリレーを果たしました。彼は拓殖大学史上初の区間賞を獲得しました。

2区

2区では、順天堂大学の三代直樹が岩水嘉孝からタスキを受け取った後、先頭集団に追いつき、4人による競り合いが始まりました。終盤で三代が佐藤を突き放し、順天堂大学が戸塚中継所を7年ぶりにトップでタスキを渡しました。三代はその走りで区間新記録を樹立しました。

3区

ここでは、順天堂大学の1年生・入船満が10kmまで区間記録を上回るペースで逃げ、駒澤大学の揖斐祐治との距離を広げました。中位では激しい順位変動があり、拓殖大学が好位置につけていましたが、一名選手が体調不良でブレーキがかかり、順位を落としました。

4区

駒澤大学の藤田敦史がエース区間で逆転劇を演じ、区間新記録を樹立しました。この区間で駒澤大学はトップに立ち、その後の走りを有利に進めました。

5区

駒澤大学の神屋伸行が区間2位で走り、高評価を得つつ往路優勝を果たしました。順天堂と東海大学も健闘を見せ、特に東海大学の柴田真一は区間賞を受賞しました。

復路のレース展開

復路が始まり、駒澤大学は6区での堅実な走りでトップを維持しましたが、順天堂大学もそれを追いかけました。

6区〜9区

復路はさらに接戦が繰り広げられ、特に9区では順天堂大学が勢いを見せ、タスキリレーの差を広げていきました。最終的に、駒澤大学は順天堂大学に対して追いつけず、順位を落としてしまいました。

10区

順天堂大学の宮崎展仁が最終区間で区間賞を獲得し、10年ぶりの総合優勝を果たしました。その結果、駒澤大学は2位に、3位には神奈川大学が入りました。

総括

この第75回大会は、往路と復路での戦略とパフォーマンスが鍵となり、特に選手たちの明暗が分かれました。優勝争いの激しさと新たな区間記録が生まれた点が記憶に残る大会となりました。次回の大会に向けても、各大学の戦力がどのように進化していくのかが楽しみです。

もう一度検索