第78独立空中強襲連隊 (ウクライナ空中機動軍)
第78独立空中強襲連隊「ヘルツ」
第78独立空中強襲連隊「ヘルツ」（ウクライナ語: 78-й окремий десантно-штурмовий полк «Ґерць」）は、ウクライナ空中機動軍に所属する部隊で、特にその強襲能力に特化した独立部隊です。この連隊は、元々ウクライナ国家親衛隊特務中隊として2022年のロシアの侵攻に伴い創設されました。
歴史の概観
創設と初期の活動（2022年）
2022年2月24日、ロシアによるウクライナ侵攻が始まり、これに応じて「ヘルツ」は設立されました。設立当初は北部キーウ州に配備され、ブチャ方面での防衛任務を担いました。4月にはロシア軍がキーウ方面から撤退すると、その後はウクライナ国防省情報総局に編成が変わり、秘密裏にズミイヌイ島、エネルホダルでの特殊作戦や、クレミンナ方面での戦闘に参加しました。
軍団への編入（2023年）
2023年4月にはウクライナ空中機動軍に編入され、部隊の増強により第78特務連隊として改編されました。これにより、連隊はさらなる戦力強化が図られました。
ザポリージャ戦線（2023年6月-8月）
その後、2023年6月には南部ザポリージャ州に再配置され、オリヒウ方面に展開しました。8月には空挺部隊に改編され、「第78独立空中強襲連隊」となり、空中機動の専門性が強化されました。
バフムート戦線（2023年11月）
2023年11月には、1個空中強襲大隊が東部ドネツィク州バフムート地区に再配置され、バフムート南のホルリウカ方面を防御する役割を果たしました。これにより、連隊はますます重要な戦術的地位を占めることになりました。
アウディーイウカ戦線（2024年4月）
2024年4月、連隊はさらに激戦地となっているポクロウシク地区に再配置され、友軍を援護しながらアウディーイウカ北のオチェレティネ方面を防御しました。
クルスク戦線（2024年8月）
同年8月には、ロシア・クルスク州に再配置され、セイム川方面へ展開しました。これは連隊が攻撃と防御の両面で柔軟に対応できる能力を持っていることを示しています。
スヴァトヴェ-クレミンナ戦線（2025年1月-11月）
2025年1月には北東部ハルキウ州のクプヤンシク地区に再配置され、ユニークな捕虜を捕らえるという成果を挙げました。特に、11月にはイタリア人義勇兵が捕获され、その活動の中で重要な情報をもたらしました。2025年11月7日には、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領から勇気と勇敢さに対する栄誉賞を授与されました。
編制
第78独立空中強襲連隊の編制は以下の通りです：
この編制によって、連隊は多様な作戦に対応可能な柔軟性と戦闘力を持つことを可能にしています。「ヘルツ」は現在でもウクライナの防衛において重要な役割を果たしており、その活動は引き続き注目されています。
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