第9航空団

第9航空団について

第9航空団は、航空自衛隊の南西航空方面隊に所属する戦闘機部隊であり、沖縄県那覇市にある那覇基地を拠点としています。主に南西諸島地域における領空侵犯措置を担当し、国籍不明機に対する警戒監視活動を行っています。また、那覇基地の管理業務も担っています。この部隊の特色として、訓練空域の管轄権が在沖縄米軍にあるため、訓練日程は週に一度の協議で設定され、常に調整が必要な点が挙げられます。

編成と改編

安全保障環境の変化に対応するため、防衛計画の大綱に基づき、2016年1月31日に第83航空隊から第9航空団へと改編されました。この改編により、戦闘機部隊は2個飛行隊編成となり、より実効的な抑止力と対処能力を持つ体制が整えられました。航空団への改編は、当初2015年度末とされていましたが、閣議決定を経て2016年1月31日に正式に編成されました。この増強は、航空優勢の確保と維持を目的としており、南西方面の防衛体制強化に大きく貢献しています。

歴史

1972年の沖縄返還に伴い、臨時第83航空隊が発足しました。その後、南西航空混成団の隷下に入り、第83航空隊へと改称。長年にわたり、F-104JやF-4EJなどの戦闘機を運用してきました。2009年には、百里基地からF-15J/DJを運用する第204飛行隊が移駐し、戦闘機部隊の強化が図られました。2016年1月31日に第9航空団が新編され、築城基地から第304飛行隊が移駐。F-15J/DJ戦闘機は約40機体制となり、人員も約1500人規模に増強されました。

部隊編成

第9航空団は、司令部、飛行群、整備補給群、基地業務群で構成されています。

飛行群
第204飛行隊：F-15J/DJ、T-4
第304飛行隊：F-15J/DJ、T-4
南西支援飛行班：T-4
整備補給群
検査隊
装備隊
修理隊
車両器材隊
補給隊
基地業務群
第9基地防空隊：VADS、11式短距離地対空誘導弾、91式携帯地対空誘導弾
飛行場勤務隊
施設隊
通信隊
管理隊
業務隊
会計隊
衛生隊

主要任務

第9航空団は、主に以下の任務を遂行しています。

南西諸島周辺空域における領空侵犯に対する措置
国籍不明機に対する警戒監視
那覇基地の管理運営

その他

第9航空団は、中国脅威論に関連して言及されることもあります。また、那覇基地の公式X（旧Twitter）アカウントでは、基地の活動や情報が発信されています。


第9航空団は、日本の南西地域の防衛において重要な役割を担っており、今後もその動向が注目されます。

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