箱根山 (新宿区)

箱根山について

箱根山は、東京都新宿区戸山二丁目、戸山公園内にある人造の山（築山）です。山手線内では最も標高が高く、山頂には標高44.6メートルの水準点が設置されています。この山は、江戸時代に尾張藩徳川家の下屋敷「戸山荘」の庭園として整備された際に、池を掘った残土を積み上げて造成されたと伝えられています。当時は「玉円峰」と呼ばれていましたが、後に陸軍戸山学校の用地となった頃から「函根山」「箱根山」と呼ばれるようになりました。

特徴

箱根山の標高は44.6メートルですが、麓からの標高差は北麓・西麓で約25メートル、一段高い東麓では約10メートルです。北麓から登り始めても、約5分程度で山頂に到達できます。山頂にはベンチが設置されており、南西方向には西新宿の高層ビル群を一望できます。戸山公園内のサービスセンターでは、登頂証明書を発行してもらうことも可能です。2018年4月22日には、初の「つつじまつり」が開催されました。

歴史

箱根山は、江戸時代には尾張藩徳川家の下屋敷「戸山荘」の回遊式庭園の一部として造成されました。その際、池を掘った残土を利用して築山が作られたのです。明治時代以降、この地は陸軍戸山学校の用地となり、その後、公園として整備される過程で、現在のような形となりました。

ロケ地としての利用

箱根山は、数多くのテレビドラマや映画のロケ地としても知られています。主な作品として、以下のようなものがあります。

『北の国から'92巣立ち』：黒板純とタマコが最後のデートをした公園として登場。
『人造人間キカイダー』
『仮面ライダー』
『仮面ライダーV3』
『仮面ライダーX』
『仮面ライダーアマゾン』
『宇宙鉄人キョーダイン』
『秘密戦隊ゴレンジャー』
『仮面ノリダー』（『とんねるずのみなさんのおかげです』）：戦闘シーンに使用。
『セーラームーン』（実写版）
『タモリ倶楽部』：東京横断ウルトラクイズのロケ地。
『警視庁・捜査一課長2020』：殺人事件の遺体発見現場として登場。

アクセス

箱根山は、戸山公園内に位置しており、都営バスやJR、西武新宿線など様々な交通機関を利用してアクセス可能です。

まとめ

箱根山は、都心にありながら自然を感じられる場所として、多くの人に親しまれています。歴史的な背景を持ちながらも、現代においてはレクリエーションやロケ地として活用されるなど、多面的な魅力を持つ場所と言えるでしょう。気軽に登山を楽しめるため、散策や休憩スポットとしてもおすすめです。

参考文献
箱根山地区の歴史 (戸山公園内 箱根山 山頂付近 東側階段下説明板). 戸山公園: 東京都. 3 February 1990.
一般社団法人新宿観光振興協会. “戸山公園（箱根山・大久保地区）”. おすすめスポット. 一般社団法人新宿観光振興協会. 2017年7月30日閲覧。
東京都公園協会. “見どころ｜戸山公園｜公園へ行こう！”. 公園へ行こう！. 東京都公園協会. 2017年7月30日閲覧。
東京都公園協会箱根山登頂証明書（2017年9月21日アーカイブ） - 国立国会図書館Web Archiving Project
* 「天声人語」朝刊 1面、『朝日新聞』朝日新聞社、2018年3月3日。2018年3月3日閲覧。

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