篠原伯母野山町

篠原伯母野山町：神戸市灘区の住宅街

町の概要

兵庫県神戸市灘区に位置する篠原伯母野山町は、一丁目から三丁目までが所在する地域です。2020年10月1日時点の国勢調査によると、世帯数は852世帯、人口は1,896人（男性875人、女性1,021人）で、郵便番号は657-0015です。灘区の中央部に位置し、周辺には篠原台、六甲台町、大土平町、篠原北町、篠原などの町が隣接しています。一丁目は南東部、二丁目は南西部、三丁目は北部に位置しています。

地理的な特徴

篠原伯母野山町は、周辺地域と比較した地理的な位置関係や地形的な特徴を有しています。北東には篠原台、東には六甲川を挟んで六甲台町が位置し、南東には大土平町、南には篠原北町、そして北と東には篠原と接しています。町内の地割りは、一丁目、二丁目、三丁目と、比較的明確に区分されています。それぞれの丁目は、異なる地理的特徴を持つ可能性があり、標高や傾斜、日照条件などが異なる可能性があります。より詳細な地形情報は、地図や地理情報システムなどを参照することで得ることができます。

歴史的経緯

篠原伯母野山町は、1978年（昭和53年）8月に、旧・篠原字伯母野山と伯父野山の一部を統合して成立しました。それ以前は、現在とは異なる行政区分、あるいは集落単位で存在していたと考えられます。この町名の変更や区域の再編は、都市開発や人口増加などの社会情勢の変化を反映していると言えるでしょう。詳細な歴史的経緯については、神戸市の歴史資料や行政記録などを調査することで、より正確な情報が得られると考えられます。

地名由来

町名の由来は、『篠原村誌』や『神戸の地名 改訂版』などの文献に記述があります。『篠原村誌』には、「伯母野山は、袁婆能（おばの）…牛小屋山の北方ニアリ松林タリ。伯父野山は、袁遅能（おじの）…伯母野山の東ニアリ小嶮タル松山アリ」と記されています。これらの記述から、伯母野山と伯父野山は、古くから存在していた地名であることが分かります。

『神戸の地名 改訂版』では、「オジ」「オバ」に類似した山名は全国各地に存在し、「ウバガフトコロ」に至っては数十ヶ所あると指摘しています。これは、「オバ」や「ウバ」といった語が、日当たりの良い山間の小平地を指す言葉として広く用いられていたことを示唆しています。兵庫県内にも同様の地名が複数存在し、これらの地名が、篠原伯母野山町の地名の由来を理解する上で重要な手がかりとなります。

芝晃氏の研究によれば、「ばんのふところ」という地名が北区有野町に存在し、いずれも「西日を浴びて、北風のあたらぬ日だまりの地」を指すという指摘があります。このことから、篠原伯母野山町も同様の地形的な特徴を有していると考えられます。また、「オジ」については、日当たりの良い「オバ」と対照的に「陰地（オンジ）」を意味するとされ、「爺父ヶ懐（オジガフトコロ）」という地名が例として挙げられています。これらの考察から、篠原伯母野山町の地名は、古くからの地形や環境と深く関わっていることが分かります。

参考文献

* 神戸史学会 編『神戸の町名 改訂版』神戸新聞総合出版センター、2007年。ISBN 978-4-343-00437-6。

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