篠島秀雄

篠島 秀雄について

篠島秀雄（しのじま ひでお、1910年1月21日 - 1975年2月11日）は、日本の実業家であり、サッカー選手としても知られる人物です。彼は三菱化成工業（現在の三菱ケミカル）の社長など、様々な役職を歴任し、ビジネス界での影響力を持ちました。

来歴

篠島は栃木県上都賀郡日光町に生まれました。彼の教育は、東京府青山師範学校附属小学校から始まり、その後は東京高等学校で学びました。彼はその後、1928年に東京帝国大学に入学し、在学中にア式蹴球部で主将を務めました。1930年には第9回極東選手権大会に日本代表として出場し、2試合に出場して優勝に貢献しました。

1931年に東京帝国大学法学部を卒業後、彼は三菱鉱業（現・三菱マテリアル）に入社しました。そこからのキャリアでは、日本のサッカー界における重要な役割を果たしました。1941年3月には田邊五兵衛商店（現在の田辺三菱製薬）に転職し、専務取締役に就任しましたが、同年6月から1942年6月までの間、兵役に就くこととなります。1945年11月に三菱化成工業に入社し、黒崎工場長や専務、副社長を経て、1964年7月には社長に就任しました。

彼の経営手腕は高く評価され、1974年には日本経営者団体連盟の副会長に就任します。しかし、健康を損なったため、翌年には会長職を退くこととなりました。また、篠島は1965年から1975年まで日本サッカー協会の副会長を務めており、サッカー界への貢献も大きかったです。

篠島は1975年2月に東京都にある済生会中央病院で糖尿病性急性心不全のために亡くなりました。彼の業績は評価され、1969年に藍綬褒章、1975年には勲一等瑞宝章を受章しました。そして、2006年には日本サッカー殿堂にも掲額されています。

メディアへの貢献

篠島は『三菱ダイヤモンド・サッカー』というテレビ番組の企画に関与しており、これは彼が東京12チャンネルの番組審議委員を務めていたことがきっかけです。そういった背景から、彼はこの番組の生みの親の一人とも言われています。解説者には、彼の大学の後輩である岡野俊一郎を起用するアイデアを出したのも篠島です。

また、篠島と同じく東京高等学校の蹴球部の仲間であった朝比奈隆は、篠島より年下ですが、彼の学び舎の同級生となりました。この達成感は彼の人生の片隅で、大きな意味を持っていました。さらに、学生時代に書いたラブレターは、後の妻へ宛てたものであり、その内容に基づいて『君に書かずにはいられない ひとりの女性に届いた400通の恋文』が出版されています。

家族について

篠島の長男である篠島義明は、元通商産業省の生活産業局長を務めており、家族の中でも一目置かれる存在となっています。彼の人生と業績は、日本のサッカーとビジネス界において、今なお語り継がれています。

もう一度検索