篠崎浅間神社

篠崎浅間神社について

篠崎浅間神社は、東京都江戸川区上篠崎に位置する由緒ある神社です。浅間信仰に基づき、富士山をご神体として祀っています。江戸川区内最古の神社としても知られ、地域の歴史と文化を今に伝える重要な存在です。

歴史

創建は天慶元年（938年）5月15日と伝えられています。下総国弥山から移住してきた弥山左那比神人が初代宮司を務めたとされています。天慶3年（940年）には、平将門の乱を鎮めるために派遣された平貞盛が、戦勝祈願のために当社に霧島神社を祀り、金幣と弓矢を献じたと伝えられています。また、村上天皇や後花園天皇からも崇敬を受け、御守剣や連歌などの宝物が納められており、平安時代から鎌倉時代にかけて、朝廷や武士からの篤い信仰を集めていたことが窺えます。

江戸時代に入ると、江戸や近郷からの参拝者が増加し、講社が組織されました。明治時代には、江戸川区の神社の中で唯一の郷社となり、以降、皇族や政治家からも多くの寄進を受けています。現在では、隣接する浅間幼稚園と共に、地域に根差した存在となっています。

境内社

境内には、以下の多くの境内社が祀られています。

下浅間神社
下浅間御嶽宮
香取神社
天満宮
八幡神社
白髭神社
天祖神社・須賀神社
霧島神社
稲荷神社
柳島稲荷神社
水神宮
道祖神
弁天社

これらの境内社からも、地域の人々の多様な信仰が伺えます。

幟祭り

篠崎浅間神社では、毎年恒例の幟祭りが有名です。この祭りは、昭和56年に江戸川区指定無形民俗文化財に指定されており、日本最大級の規模を誇ります。重さ1トン以上もある10本の巨大な幟が氏子によって立てられ、その様子は圧巻です。

文化財

篠崎浅間神社には、以下の文化財が指定・登録されています。

浅間神社のぼり祭り: 江戸川区指定無形民俗文化財（風俗慣習）。昭和56年1月13日告示。
浅間神社の社叢: 江戸川区指定天然記念物（植物）。昭和57年2月8日告示。神社の森は、地域の自然環境を保全する上で重要な役割を果たしています。
浅間神社の富士講碑: 江戸川区登録有形文化財（歴史資料）。昭和56年1月13日告示。江戸時代に盛んだった富士講の歴史を伝える貴重な資料です。

近隣情報

神社周辺には、篠崎公園があります。参拝の際に立ち寄ってみるのも良いでしょう。

アクセス

都営新宿線「篠崎駅」から徒歩約15分

参考文献

江戸川区史 第三巻
江戸川区文化財・史跡
東京都神社庁

関連情報

浅間神社
承平天慶の乱
篠崎公園

外部リンク

篠崎浅間神社 公式サイト

篠崎浅間神社は、長い歴史の中で地域の人々の信仰を集め、数々の文化財を有する貴重な場所です。機会があれば、ぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。

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