米崎町 (陸前高田市)

岩手県陸前高田市米崎町

米崎町は、岩手県陸前高田市の南東部に位置する、広田湾に面した地域です。北は大船渡市猪川、東は大船渡市大船渡町と末崎、南東は小友町、西は高田町と隣接しています。

地理

米崎町は、集落が点在する農漁業地域です。特に松峰地区には、陸前高田市内最大規模の住宅団地である松峰住宅団地があります。

農業

農業では、明治時代から続く特産品の米崎りんごが有名です。傾斜地が多く、水はけが良いこと、そして日照時間が長いことが、りんご栽培に適した環境を生み出しています。2015年の時点では、陸前高田市内で突出して多くの果樹園が存在し、米崎町は85戸の農家が43haの土地でりんごを栽培していました。

漁業

漁業も盛んで、小型定置網漁業に加え、様々な海産物の養殖も行われています。

河川

町内には浜田川が流れています。

山

町内には、水上山（874.7m）と箱根山（464.8m）があります。

小字

米崎町内は、以下の小字に分かれています。

神田、川内、川崎、川西、川向、佐野、地竹沢、高畑、館、樋の口、堂の前、中島、中田、西風道、西之沢、糠塚沢、沼田、野沢、松峰、道の上、和方、脇の沢、和野

歴史

米崎町は、古くから人々の生活が営まれてきた地域です。

施設

米崎町には、以下の施設があります。

米崎郵便局
米崎保育園
陸前高田市米崎小学校
陸前高田市立高田東中学校
陸前高田グローバルキャンパス
陸前高田市総合営農業指導センター
大船渡市農業協同組合高田支店
米崎地区コミュニティセンター
脇ノ沢漁港（第1種漁港）
米ヶ崎城
松峯神社
一起館
曹洞宗海岸山普門寺
通岡IC

交通

鉄道

2020年までJR大船渡線の脇ノ沢駅がありましたが、現在は廃止され、BRTの停留所となっています。最寄りの駅は、三陸鉄道リアス線の盛駅などです。

道路

三陸沿岸道路
国道45号
岩手県道38号大船渡広田陸前高田線
岩手県道141号陸前高田停車場線

バス

大船渡線BRT（脇ノ沢駅）
市内路線バス（広田線、高田米崎循環線）
たかたコミュニティバス（米崎循環線）
岩手県交通（一ノ関大船渡線、一ノ関気仙沼線、高田線（細浦経由）、陸前高田線、生出線）

統計

人口

2021年9月30日時点の住民基本台帳によると、米崎町の人口は2,920人で、1,138世帯となっています。

労働

2015年10月1日時点での産業別労働者人口は以下の通りです。

第一次産業：284人
第二次産業：300人
第三次産業：739人

東日本大震災

米崎町は、東日本大震災で甚大な被害を受けました。犠牲者は86人にのぼり、字館では16.4mの浸水、字高畑の一等三角点では58cmの地盤沈下が確認されています。

域内各地の様子

陸前高田市立米崎中学校：地震発生時は卒業式の準備中で、生徒たちは裏山へ避難しました。その後、体育館を避難所としましたが、亀裂が入ったため、米崎小学校と神田公民館に移動しました。体育館は遺体安置所として利用されました。
陸前高田市立米崎小学校：生徒たちは地震発生後、校庭へ避難。その後、防災無線で防潮堤の越水を確認し、岩根会館へ移動しました。翌日には、避難所として運用されました。
米崎地区コミュニティセンター：震災当日、避難所として開設され、約150人の避難者を受け入れました。近隣の自主防災会からの備蓄品で凌ぎ、翌日には県立高田病院の救護所も併設されました。
米崎保育園：児童は昼寝中に被災し、上浜田構造改善センターへ避難。その後、岩根会館へ移動し、民家の離れで宿泊しました。

被害統計

震災による世代別・男女別の犠牲者数や死亡率、建物の被害状況などの詳細なデータも残されています。

文化財

米崎町内には、貴重な文化財が所在しています。

関連項目

米崎村

脚注

[参考文献]

* 角川日本地名大辞典編纂委員会 『角川日本地名大辞典 3 岩手県』 角川書店、1979年。

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