米谷延夫

米谷 延夫（よねたに のぶお）氏は、1950年5月3日に大阪府で生まれた元プロ野球選手です。現役時代は主に捕手、そして外野手としてプレーしました。

アマチュア時代

大阪府立近大附高校を卒業後、近畿大学へ進学しました。当時、関西六大学野球リーグは関西大学が全盛期を迎えており、近畿大学は優勝には手が届かず、惜しくも3度リーグ2位にとどまりました。

しかし、米谷氏自身は大学球界屈指の打者として活躍しました。リーグ戦では通算63試合に出場し、211打数68安打、打率.322、8本塁打という好成績を残しました。特に打撃面で才能を発揮し、2度にわたり首位打者のタイトルを獲得しています。

大学での実績が認められ、1972年には第1回日米大学野球選手権大会の日本代表に選出され、国際舞台も経験しました。

大学卒業後、社会人野球の名門である大昭和製紙に入社しました。ここでも中心選手としてチームを牽引し、野球人にとって目標である都市対抗野球大会に1973年、1974年と二年連続で出場を果たしました。

プロ入りと南海ホークス時代

社会人野球での確かな実績が評価され、1974年のプロ野球ドラフト会議で南海ホークスから5位指名を受け、プロの世界へと飛び込みました。

鳴り物入りで入団した1年目の1975年シーズンは、当時のパシフィック・リーグで導入されていた指名打者（DH）として起用される機会が多くありました。当時の南海ホークスは、球界を代表する名捕手であり監督でもあった野村克也氏が中心におり、米谷氏はその将来的な後継者候補の一人として期待されていました。

しかし、プロの舞台では捕手としての出場機会が限られ、才能を活かすために外野手へとコンバートされることになります。外野転向後、徐々に出場機会を増やし、1977年シーズンの終盤には左翼手として、また打順でも七番に定着する時期があり、15試合で先発出場を果たしました。

続く1978年シーズンも引き続きチームに貢献し、51試合に出場しました。そのうち27試合では指名打者または外野手としてスタメンに名を連ね、チームの一員としてプレーを続けました。

しかし、プロの世界で安定した打撃成績を残し続けることが難しく、残念ながら期待されたほどの活躍には至りませんでした。このため、1979年シーズンをもって現役を引退することを決断しました。

プロでの主な記録

米谷氏のプロ野球における主な記録は以下の通りです。

初出場・初先発出場: 1975年5月10日、対阪急ブレーブス前期4回戦（阪急西宮球場）に「5番・指名打者」としてスタメン出場。
初安打: 1975年5月11日、対阪急ブレーブス前期5回戦（阪急西宮球場）において、阪急の山口高志投手から単打を放ちました。
* 初本塁打: 1977年9月25日、対日本ハムファイターズ後期11回戦（後楽園球場）の3回表に、日本ハムの杉田久雄投手からソロ本塁打を記録しました。

プロ野球生活を通して背番号「15」を着用しました（1975年 - 1979年）。

引退後

現役引退後は、故郷である地元の企業に勤務されたということです。

米谷延夫氏は、大学時代に首位打者に輝き、社会人野球を経てプロ入りしたものの、ポジション転向などを経てプロでは5年間プレーし、そのキャリアを終えました。

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