米重修一

米重 修一（よねしげ しゅういち）

米重修一は、1961年6月24日に鹿児島県鹿屋市で生まれた日本の元陸上競技選手であり、1988年のソウルオリンピックでは日本を代表し、5000mと10000mの競技に出場しました。特に、5000mの日本記録保持者として知られ、その競技において数々の成果を収めてきました。

経歴

米重は1979年に中京商業高等学校に在学中、全国高等学校駅伝競走大会で優勝しました。1980年に大東文化大学に進学し、大学では陸上部に所属して、箱根駅伝に3年連続で出場するなど活躍しました。卒業後は1985年に旭化成工業に入社し、陸上競技に専念しました。

大学2年の夏には心疾患を患い、一時は競走生命の危機に見舞われましたが、1年後には完全に回復。再び陸上競技に復帰し、1986年にはカナダのエドモントンで開催されたユニバーシアードの10000mで優勝を果たしました。また、全日本大学駅伝対校選手権大会でも大東文化大学のエースとして貢献し、特に第15回大会ではチームの優勝に寄与しました。このように、困難を乗り越え、競技の中心選手へと異例の復活を遂げたのです。

1988年のソウルオリンピックでは、10000mで17位、5000mでは予選で11位となり、決勝進出は叶いませんでしたが、その参加自体が大きな意味を持ちました。

引退後の活動

現役を引退した後は、拓殖大学の陸上部監督として指導者の道を歩みました。拓殖大学は長らく目立った成績を残せない時期が続いており、特に60年代や80年代には出場を果たせない時代もありました。そんな中、米重は現役時代の経験を活かし、前半から突っ込んでいく攻めの姿勢を選手たちに植え付けました。一方で、厳しい練習姿勢を採り入れ、初期の部員には時に鉄拳制裁も辞さないという厳しさも持ち合わせていたとされています。

1998年には、19年ぶりに拓殖大学が箱根駅伝で最高順位タイの8位を記録したものの、選手たちの潜在能力からもっと上を狙えたとして不満を持つ場面も見られました。これ以降、拓殖大学はシード権争いでずっと惜敗を続け、米重自身も心労により体調を崩すこととなりました。最終的には2006年頃に監督を退任し、コーチの川内勝弘にその座を譲りました。

米重の高校時代・大学時代の後輩には1500mの元日本記録保持者である小林史和がいます。

主な記録・受賞歴

米重は1989年に日本陸上競技連盟から日本新記録達成賞を受賞し、2002年にはTBSスポーツ解説賞も受賞しました。マラソンの成績としては、1990年の別府大分毎日で2時間12分00秒というタイムを残し、当時の日本最高記録を更新して2位を獲得しました。その後もさまざまな大会に参加しましたが、途中棄権や他のレースでも苦しむこととなりました。

米重修一は、陸上選手としての輝かしい経歴を持ち、指導者としても努力を続け、彼の名前は今なお陸上競技界に残り続けています。

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