粕谷義三

粕谷 義三について

粕谷義三（かすやぎぞう、1866年9月23日 – 1930年5月4日）は、明治から昭和にかけて活躍した日本の政治家です。号は竹堂で、旧姓は橋本です。埼玉県入間に生まれた彼は、家庭の影響から早くから学問に励みました。彼の人生は、明治から昭和にかけての日本の政治的な変遷を背景に、さまざまな役割を果たしました。

初期の経歴

義三は武蔵国入間郡上藤沢村（現・埼玉県入間市）で地主の長男として生を受けました。明治12年に東京に上京し、漢学と洋学を学んだ後、短期間ながら川越の郡役所で勤務しました。しかし、彼の視野は海外に広がり、1886年にはアメリカに留学。まずサンフランシスコで邦字新聞社に勤め、その後ミシガン大学に進学しました。そこでは法学を学び、1890年に法学士の学位を取得し帰国しました。帰国後は「自由新聞」の主筆を務めることになります。

政治活動

帰国から1年後の1891年、彼は養子となった入間郡の粕谷圭助家からその名を引き継ぎ、翌月には兄の跡を相続しました。彼の政治活動は明治25年（1892年）、埼玉県会議員に当選したことから始まります。県会副議長を務めた後、1896年の第5回[[衆[[議院]]議員総選挙]]で初当選を果たします。以降、彼は憲政会や立憲政友会に移籍しつつ通算10回当選を経験しました。

特に大正9年（1920年）には衆[[議院]]副議長に就任し、その後大正12年（1923年）に衆[[議院]]議長となります。彼の議長としての評価は高く、名議長と呼ばれました。しかし、1927年に発生した金融恐慌による第52回議会の混乱を受け、引責して辞任することになります。彼は政治だけでなく、実業界でも幅広く活動し、扇町屋銀行の頭取や蓬莱生命保険、武蔵野鉄道、黒須銀行、東上鉄道の役員として名を馳せました。

最晩年と死去

昭和5年（1930年）に義三は東京で亡くなりました。彼の墓所は入間市の長泉寺にあります。彼の業績は地元や日本全体に大きな影響を与え、特に入間市では彼の出身地として多くの資料が保管・展示されています。

栄典と家族

義三はその生涯の中で、いくつかの栄誉を受けています。1921年には第一回国勢調査記念章を受章し、1928年には勲一等瑞宝章が授与されました。また、彼の家族にも注目が集まります。長女の夫である小川順之助は、大連市の市長を務めました。これらの家族のつながりも、彼が築いた影響力を示しています。

このように、粕谷義三は日本の政治史において重要な役割を果たし、その足跡は今なお評価されています。

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