糸満警察署

糸満警察署

糸満警察署（いとまんけいさつしょ）は、沖縄県警察が管轄する警察署の一つであり、沖縄県糸満市に本署を置いています。本署は、糸満市全域と島尻郡八重瀬町の二つの市町を管轄区域としており、これらの地域における犯罪捜査、交通安全対策、地域住民の安全確保など、幅広い警察活動を展開しています。

所在地

現在の糸満警察署庁舎は、糸満市字糸満1736番地6に位置しています。この場所は、かつて糸満市立糸満南小学校があった跡地であり、「新屋敷区」と呼ばれる地域にあります。

管轄区域

糸満警察署が担当する管轄区域は以下の通りです。

沖縄県糸満市
沖縄県島尻郡八重瀬町

現在の管轄区域は、2006年に確定しました。それ以前の2005年までは、糸満市のほか、旧東風平町と旧具志頭村を含む三市町村を管轄していました。しかし、2006年1月1日に東風平町と具志頭村が合併し、新たに八重瀬町が誕生したことに伴い、管轄区域も現在の糸満市と八重瀬町の二市町体制へと変更されました。

沿革

糸満警察署の歴史は古く、戦前の昭和初期にはすでに存在していました。当時の庁舎は、糸満市字糸満の「町端区」、糸満ロータリーに近い小高い丘である山巓毛（さんてぃんもう）のそばに位置していました。

戦後、時代の変化と共に庁舎の移転が行われました。1978年には、当時埋め立て工事が完了したばかりの西崎地区へと庁舎が移設されました。西崎の旧庁舎時代には、庁舎の沿線にあたる道路が沖縄西海岸道路糸満道路（国道331号の一部）として整備され、自動車でのアクセスが非常に便利になりました。

長年にわたり使用された西崎の旧庁舎は、築年数が40年を超え、建物の老朽化が著しく進行していました。また、海岸沿いに位置していたことから、津波発生時のリスクも考慮する必要がありました。これらの問題を解消するため、新たな庁舎の建設と移転が計画されました。そして、2020年3月2日、現在の糸満市字糸満、旧糸満南小学校跡地へ庁舎を移転し、業務を開始しました。

現在の庁舎所在地は、西崎に移転する前の字糸満へと戻った形ですが、旧庁舎移転前の庁舎があった町端区が国道331号（現在の沖縄県道256号豊見城糸満線）の西側に位置していたのに対し、現在の新屋敷区の庁舎は、字糸満の東端部にあたり、照屋地区との境界に近い場所に位置しています。

警察署周辺の主な施設

現庁舎周辺:

糸満市生涯学習支援センター（旧糸満南小学校の旧特別教室棟を改修して利用）

旧庁舎（西崎地区）周辺:

糸満漁港（北地区）
沖縄県水産公社地方卸売市場（イマイユ市場）
沖縄県立沖縄水産高等学校
沖縄県立西崎特別支援学校
道の駅いとまん
沖縄県水産公社
かつて存在した施設として、沖縄電力糸満営業所（2015年閉鎖）や沖縄県水産試験場（後に改称・移転）がありました。

管轄内の交番・駐在所

糸満警察署の管轄区域内には、地域に密着した警察活動を行うため、複数の交番および駐在所が設置されています。

糸満市域:

西崎交番（西崎6丁目）
町端交番（字糸満）
賀数駐在所（字賀数）
大里駐在所（字大里）
小波蔵駐在所（字小波蔵）
米須駐在所（字米須）

八重瀬町域:

東風平交番（字東風平）
具志頭駐在所（字玻名城）

かつて存在した施設:

摩文仁警備派出所（糸満市字摩文仁）
港川駐在所（八重瀬町字具志頭）

糸満警察署は、これらの施設や体制を通じて、管轄区域内の治安維持、事件・事故への対応、住民サービス提供など、地域社会の安全と安心のために活動しています。

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