紀ノ川橋梁

紀ノ川橋梁は、和歌山県を流れる紀ノ川に架けられた鉄道橋梁の名称で、現在以下の4つが存在します。

現存する紀ノ川橋梁

1. 紀ノ川橋梁（南海高野線）
紀伊清水駅と橋本駅の間に位置します。
1924年（大正13年）に高野線が橋本駅から学文路駅まで開通した頃に架橋されたと考えられます。
ガーター橋と、右岸（橋本方面）にはワーレントラス橋が用いられています。
2009年（平成21年）2月6日には、紀伊清水駅、学文路駅など高野山駅に至る各駅、丹生川橋梁、鋼索線と共に近代化産業遺産（高野山参詣関連遺産）に指定されました。

2. 紀ノ川橋梁（JR和歌山線）
船戸駅と岩出駅の間に位置します。
1900年（明治33年）に和歌山線が船戸駅から粉河駅まで開通した際に架橋されました。
1930年（昭和5年）には、先代の橋梁の下部構造を再利用して現在の橋梁に架け替えられています。
ワーレントラス橋とガーダー橋が組み合わされています。

3. 紀ノ川橋梁（JR阪和線）
紀伊中ノ島駅と六十谷駅の間に位置します。
1930年（昭和5年）に阪和線が和歌山駅まで開通した頃に架橋されたと考えられます。
当初はガーター橋でしたが、紀の川大堰の完全運用に伴い、2009年（平成21年）に現在のトラス橋に架け替えられました。

4. 紀ノ川橋梁（南海本線）
和歌山市駅と紀ノ川駅の間に位置します。
下り線は1903年（明治36年）、上り線は1922年（大正11年）に完成しました。

廃止された紀ノ川橋梁

紀ノ川橋梁（旧・南海加太線）
和歌山市駅と北島駅（廃止）の間に位置していました。
1914年（大正3年）に加太軽便鉄道（現・南海加太線）の橋梁として完成しました。
* 1955年（昭和30年）に橋梁区間が廃止された後、歩行者・二輪車専用橋として整備され、現在は「河西橋」となっています（時期は不明）。

これらの橋梁は、紀ノ川を渡る鉄道輸送において重要な役割を果たしてきました。時代の変遷とともに姿を変えながらも、現在も地域の人々の生活を支え続けています。

もう一度検索