学文路駅

学文路駅（かむろえき）

学文路駅は、和歌山県橋本市学文路に位置する南海電気鉄道高野線の駅です。その難読な駅名で知られ、全国でも珍しい駅の一つとして挙げられます。駅番号はNK79で、標高は79mです。

歴史

1924年（大正13年）11月1日：南海鉄道が橋本駅から紀ノ川口駅へ路線を延伸した際、その終着駅として開業しました。同時に、妻信号所が分岐点に設置されました（妻信号所 - 紀ノ川口駅間は1959年に廃止）。
1924年（大正13年）12月25日：当駅から九度山駅まで路線が延伸され、途中駅となりました。
1944年（昭和19年）6月1日：会社合併により近畿日本鉄道の駅となりました。
1947年（昭和22年）6月1日：路線譲渡により南海電気鉄道の駅となりました。
2009年（平成21年）2月6日：紀伊清水駅、九度山駅などと共に、近代化産業遺産（高野山参詣関連遺産）に指定されました。
2012年（平成24年）4月1日：駅ナンバリングが導入され、使用が開始されました。
2013年（平成25年）4月1日：終日無人化されました。以前は当駅で販売されていた常備の硬券入場券は、橋本駅での販売に変更されました。

駅構造

学文路駅は、相対式ホーム2面2線を有する地上駅です。ホームの有効長は2扉車4両分です。駅舎は階段を上がった場所にあり、難波方面ホームの難波駅寄りに建てられています。反対側の高野山方面ホームへは、構内踏切で連絡しています。かつては下りホーム裏手に側線が残されていましたが、現在は撤去されています。

のりば

駅構内にはのりば番号の表記はありませんが、南海アプリでは下りが1番のりば、上りが2番のりばとされています。駅舎側が2番のりばです。

駅前を通る国道370号には、バスが停車できるスペースがあり、橋本市コミュニティバスが利用しています。過去には、鋼索線の運休時や災害発生時に、当駅から臨時高野山駅行きの代行バスが発着していましたが、紀伊半島豪雨以降は橋本駅発着となっています。

また、極楽橋駅・高野下駅で列車の折り返しができない場合に備え、当駅でも難波方面への列車の折り返しが可能です。ただし、代行バス運転時でも緊急性のない限り、当駅での折り返しは行われず、高野下駅や極楽橋駅まで運転されます。代行バス運転時には、特急「こうや」は運休、または難波 - 橋本間の短縮運転となります。

利用状況

2023年（令和5年）度の1日平均乗降人員は330人で、南海の駅（100駅）中83位です。

駅周辺

学文路駅周辺には、以下の施設があります。

学文路天満宮
かむろ大師
学文路苅萱堂
学文路郵便局
橋本市立学文路小学校
高野参詣道京大坂道
六地蔵第2の地蔵

※JR和歌山線紀伊山田駅へは約2kmです。

バス路線

駅前を通る和歌山県道13号和歌山橋本線に「学文路駅前」停留所があり、橋本市コミュニティバスが乗り入れています。

受験生に人気の駅

学文路駅は、「学問の路に通じる」という意味合いから、受験生に大変人気があります。入学試験シーズンが近づくと、5枚入りの入場券が販売されます。これは「ご（5）枚入り 入場券 学文路駅」の頭文字を取ると「ご入学」となる語呂合わせに由来します。5枚入り入場券のデザインは毎年変更され、学問の神様である菅原道真公を祀る学文路天満宮で祈祷を受けています。また、2006年度からは「滑らない砂」と称する砂撒き装置の砂を入場券と引き換えに提供しています。

年末年始には、駅前が豆電球のイルミネーションで彩られる「ウエル学文路ード・プチルミ」が開催され、ホームからも見ることができます。

隣の駅

南海電気鉄道

高野線
観光列車「天空」：橋本駅 (NK77) - 学文路駅 (NK79) - 九度山駅 (NK80)
快速急行（高野山方面のみ運転）・急行・各停：紀伊清水駅 (NK78) - 学文路駅 (NK79) - 九度山駅 (NK80)
橋本駅 - 極楽橋駅間で運転される全車自由席の臨時特急も停車します（停車駅は「天空」に準ずる）。

関連項目

日本の鉄道駅一覧
学駅、学門駅、合格駅 - 学文路駅同様に入場券が受験生に人気のある駅

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