紀伊小倉駅

紀伊小倉駅：和歌山線の静かな駅と活気ある利用者

紀伊小倉駅は、和歌山県和歌山市新庄に位置する西日本旅客鉄道（JR西日本）和歌山線の駅です。のどかな田園風景が広がる中にありながら、意外にも多くの利用者で賑わう駅として知られています。

歴史と変遷

紀伊小倉駅が開業したのは1938年（昭和13年）7月15日。和歌山線の船戸駅と布施屋駅間に新設されました。その後、1987年（昭和62年）4月1日の国鉄分割民営化により、JR西日本の駅となりました。近年では、2020年（令和2年）3月14日、ICOCAなどの交通系ICカードが利用可能となり、利便性が向上しました。ただし、ICカード対応は出場用の簡易改札機のみで、入場時は車内でのタッチが必要となります。

駅の構造と特徴

紀伊小倉駅は、和歌山方面に向かって左側に単式ホーム1面1線のみを備えた地上駅です。和歌山駅が管理する無人駅で、ホーム上屋下には自動券売機が設置されています。規模は小さいものの、特に朝夕のラッシュ時は、利用客の多さから混雑が見られます。これは、近隣の和歌山県立和歌山高等学校に通う学生の利用が多いことが要因の一つです。実際、1日平均の乗車人員は、快速停車駅である打田駅を上回っています。

駅周辺の環境

駅の周辺は、一面に広がる田畑が印象的です。しかし、生活利便施設も充実しており、和歌山市役所小倉支所、和歌山県立和歌山高等学校、和歌山市立小倉小学校、和歌山県工業技術センター、和歌山県立和歌山産業技術専門学院、小倉保育園、小倉郵便局、JR貨物和歌山オフレールステーションなど、様々な施設が駅周辺に点在しています。

アクセス向上に向けた取り組み

駅からのアクセス向上のため、和歌山市では2018年（平成30年）秋にデマンド型乗合タクシーの小倉地区運行を実証しました。これは、上三毛自治会館系統、勝宝台系統、金谷自治会館系統の3系統で、辻岡医院や各自治会館などを結ぶ路線です。これらの取り組みは、公共交通の利便性向上に貢献しています。

隣の駅

まとめ

紀伊小倉駅は、規模は小さいながらも、多くの利用者、特に学生の利用によって活気のある駅です。周辺環境との調和、そして利便性向上に向けた取り組みは、地域社会に貢献する重要な役割を担っています。静かな田園風景の中にありながら、人の流れが感じられる、そんな魅力的な駅です。将来的には、さらなる利便性向上や地域活性化のための取り組みが期待されます。

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