紀古麻呂

紀古麻呂について

紀古麻呂（きのこまろ）は、飛鳥時代に活躍した貴族です。彼は、御史大夫である紀大人の息子であり、当時の政治や文化に影響を与えた重要な人物の一人です。彼の官位は正五位下で、式部大輔を務めていました。

経歴

紀古麻呂は、慶雲2年（705年）に新羅の使者、金儒吉を迎えるための騎兵大将軍に任命されました。この時彼の位階は正五位上であり、重要な役割を担っていたことがうかがえます。この貴族は、国際関係における外交的任務も果たしていたことから、当時の日本における国際的な繋がりの深化に寄与したと言えます。彼の生涯の詳細は明確ではありませんが、享年は59歳であるとされ、様々な歴史的な文書に彼の名前が記されています。最終的な官位は式部大輔正五位下とされており、彼の経歴における重要なステータスを示しています。

彼はまた、文学にも関心を持っており、彼の作品の中から『懐風藻』に2首の漢詩が掲載されています。このことは、彼が単なる政治家や軍人に留まらず、文化的な側面でも貢献したことを示しています。

家族構成

紀古麻呂の家族については、詳細な情報が不足していますが、彼の父は紀大人という名前で知られています。母親や妻の情報は不明ですが、彼には長男の紀飯麻呂がいます。紀飯麻呂は690年頃に生まれ、762年頃まで生きたとされており、彼自身もまた歴史的な人物として知られています。このように、紀古麻呂の家族の中には引き続き政界で活動を続けた者も存在し、彼の血筋はその後の時代においても影響を持つこととなります。

文献参考

紀古麻呂に関する資料は数多く存在し、彼の活動や功績を詳しく知るための参考文献もたくさんあります。たとえば、宇治谷孟による『続日本紀 (上)』や、吉川弘文館から出版されている『公卿補任 第一篇』、さらには宝賀寿男による『古代氏族系譜集成』などが挙げられます。これらの書籍は、紀古麻呂の生涯や日本の飛鳥時代の政治・文化についての理解を深めるのに役立ちます。

紀古麻呂は飛鳥時代の文化や国際関係における重要な役割を果たした貴族であり、彼の影響は後世にも色濃く残っていることが伺えます。

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