紀宝町立図書館

紀宝町立図書館について

三重県南牟婁郡紀宝町神内に位置する紀宝町立図書館は、県内で最も南にある公立図書館です。この図書館は2021年4月にオープンし、地域住民や訪問者に愛される場所を目指しています。また、和歌山県新宮市からも多くの来館者が訪れています。

歴史と背景

紀宝町立図書館は、1992年に鵜殿村立図書館として開館しました。その設立は紀州製紙からの寄付金によるもので、開館当初は約32,000冊の本が所蔵されていました。初期の頃には、女性の岸葉子が唯一の司書として、地域の図書館活動を支えてきました。開館後まもなく「おはなし会」や「映画会」などのイベントを開催し、地域の文化活動にも貢献してきました。

2003年からは村の保健センターとの協力により、ブックスタート事業を開始。赤ちゃんに絵本を贈る取り組みが人気を博し、さらにワークショップも行うことで地域のボランティア活動を促進しました。しかし、紀宝町の財政状況により、2008年からは町民以外の利用者への貸出数が制限されました。その後、2011年には文部科学大臣表彰を受けるまでに至ります。

2020年には新しい図書館への移転準備が始まり、そのために一時閉館。2021年4月2日に新たに「紀宝 はぐくみの森」として再開しました。

特色と活動

紀宝町立図書館の魅力は、豊富な蔵書と地域内外との活発な交流にあります。話題の新刊が迅速に入手できることから、和歌山県からも訪れる格好のスポットです。館内の掲示物や図書館利用者カード、図書館バッグなどは、職員の手作りによるものです。加えて、地域のニーズに応じた情報提供も行っており、「医療・健康情報コーナー」も設けられています。ここでは、国立がん研究センターから提供されたパンフレットなど、貴重な資料が揃っています。

利用方法

新しい館舎は便利な立地にあり、利用者にとって使いやすい環境が整っています。利用者は10冊までを2週間借りることができ、開館時間は午前10時から午後6時までです。休館日は毎週月曜日や祝日など、予め決められています。この条件は、初代館舎時代から引き継がれ、中立的な利用が推奨されています。

周辺の施設

紀宝町立図書館は、周辺に紀宝町スポーツや文化施設が揃っています。近隣には紀宝町中央公園や紀宝町役場、鵜殿運動場、鵜殿体育館、さらには鵜殿小学校も位置しています。これらの施設との連携を通じ、地域の人々に愛される活動を続けています。

紀宝町立図書館はただの情報提供の場ではなく、地域の課題解決や文化の発信を行う拠点として、今後も進化し続けることでしょう。

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