紅夜叉

紅夜叉のプロレス人生

紅夜叉（くれないやしゃ）は、1970年4月23日生まれの日本の元女子プロレスラーで、本名は椿留美（つばきるみ）です。元々はプロレスが苦手でしたが、テリー・ファンクの試合を見たことがきっかけで興味を持ちました。彼女の情熱は中学時代にプロレスごっこに没頭することで芽生え、毎日好きなレスラーの名前を書いて過ごすほどでした。

高校を卒業することなく上京し、ジャパン女子プロレスに入門。当初は生活のために蕎麦屋でアルバイトをしながらプロレスの練習に打ち込み、1989年12月1日に後楽園ホールでデビューを果たしました。初期の同僚にはキャロル美鳥やGAMIといった有名なレスラーがいました。

引退と復帰

デビューから間もなく新人王トーナメントで優勝しましたが、経営上のトラブルもあり、当時の同期たちと一緒に退団してしまいます。この退団が原因で精神の不調に悩まされ、食事が取れなくなるほどの摂食障害に苦しみました。友人の助けによって実家に戻り、少しずつ回復していくものの、プロレスへの情熱は消えませんでした。

1992年、LLPWの旗揚げに参加する形で復帰を果たし、その後は全く異なる名前、「紅夜叉」として新たなキャラクターを持ち込みます。特攻服を身にまとい、独特のリングスタイルで瞬く間に観客の注目を集めました。

人気と技

リングネームの変更を経て、1993年には北斗晶との試合で一気にブレイクします。わずか2分ほどの試合でしたが、迫力ある試合展開が観客を魅了しました。彼女の得意技には「夜叉ロック」があり、この技は大柄な相手にも勝つために開発されたもので、引退までフィニッシュホールドとして使用し続けました。また、ダイビング式のギロチン・ドロップを多用し、注目を集めました。

引退後は店舗を経営し、家族との生活を楽しみながらも、同時にプロレス界との繋がりも大切にしていました。2009年には同期のGAMIの記念興行で一夜限りの復帰を果たし、2020年には技を伝えようとする後輩に自らの技術を教える情熱も見せました。

映画出演とメディア

紅夜叉はプロレスラーとしての活動に留まらず、映画『SAEKO』にも出演し、幅広い才能を発揮しました。また、SNSやYouTubeチャンネルも持ち、自らの日常やプロレスに関する活動を発信しています。

以上のように、紅夜叉は日本の女子プロレス界において独自の存在感を示し、数々の伝説を残したレスラーです。彼女の人生には、復帰過程や精神の成長が反映されており、多くのファンに愛される理由となっています。

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