細川義之

細川義之についての詳細

細川義之（ほそかわ よしゆき）は、南北朝時代から室町時代前期にかけて活躍した武将であり、守護大名としても名を馳せました。彼は阿波国の守護職を務め、細川阿波守護家の2代目当主として知られています。この家は「讃州家」とも呼ばれ、義之はその中で初めて阿波守護に任じられた人物です。

略歴

義之は細川詮春の長男として生を受けました。父親の詮春は若くして亡くなってしまい、義之は伯父にあたる細川頼之の庇護のもとで育てられました。彼が成長する過程で、国の権力構造は変化し、特に康暦の政変によって伯父と共に京都を追われることになります。

この後、義之は阿波へ下りる決断をし、新たに阿波守護に任命された細川正氏の侵攻を受けることになりますが、義之はこれに立ち向かい、正氏や阿波国内の南朝方を破って、守護職を確保しました。この際、室町幕府からもその地位が認められ、永徳元年/弘和元年（1381年）には所領安堵の文書が発給されました。

義之はその直後、応永3年（1396年）には守護職に在職のまま出家します。彼は法号として常長を名乗りつつ、養子の満久に家督を譲るものの、実権はそのまま保持し続けていました。満久は細川満之の子であり、彼の後を継ぐために準備が進められていたようです。

晩年

義之は応永29年（1422年）に病気に倒れ、その際には4代将軍・足利義持の嫡男である義量が見舞いに派遣されるなど、彼の地位は高いものであったことが伺えます。しかし、2月1日には60歳でその生涯を閉じました。彼の死は阿波国において大きな影響を与える出来事だったでしょう。

参考文献

細川義之を理解するための参考として、若松和三郎による『阿波細川氏の研究』（2013年、戎光祥出版）があります。この書籍は彼の家系や活動について詳しく掘り下げており、興味深い情報が豊富に含まれています。

細川義之の生涯は、南北朝時代から室町時代にかけての複雑な歴史背景の中で彼がどのように力を持ち、影響力を発揮したのかを理解するための手がかりを提供してくれます。彼の足跡は、後に続く武将や大名たちにとっても大いに影響を及ぼしたと言えるでしょう。

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