絆カップ

いわちく杯 絆カップ：東日本大震災復興と地方競馬発展を繋ぐ重賞競走

岩手県競馬組合が盛岡競馬場で開催する地方競馬の重賞競走「いわちく杯 絆カップ」は、2011年の東日本大震災からの復興を祈念して創設されました。当初は「東日本大震災復興祈念 第1回絆カップ」として、東京競馬場で開催されたマイルチャンピオンシップ南部杯と同日に実施され、岩手競馬を支援する日として様々なイベントが催されました。

この競走は、地方競馬の活性化と、被災地の復興への支援という二つの大きな目的を担っています。創設以来、多くのドラマを刻み、地方競馬の発展に貢献してきた歴史ある競走です。

創設から現在までの変遷：条件と賞金の変遷

絆カップは、創設当初から数々の変化を遂げてきました。2012年から2013年までは、社台スタリオンステーション協賛のスタリオンシリーズ競走に指定され、優勝馬の馬主に種牡馬の配合権利が副賞として贈られました。その後も、(株)ディアマントの協賛を得て、マコトスパルビエロの配合権利が副賞となるなど、様々な形で競走の価値を高めてきました。

2014年には、JBCクラシックチャレンジ競走として実施されたため、出走条件や施行距離が変更されました。また、2015年にはレース名が「みちのく爽やか杯 絆カップ」に変更され、2021年には「いわちく杯 絆カップ」と改称されました。2016年には岩手競馬の重賞格付け制度が開始され、本競走はM2に格付けされました。

施行距離も、創設当初のダート1400mから、ダート1600m、ダート2000m、ダート1200mと変遷を遂げています。2022年には、施行時期を9月に変更し、JBCスプリントの指定競走となりましたが、2023年には11月に戻っています。

出走条件と賞金、副賞

2024年の出走条件は、サラブレッド系3歳以上の岩手所属馬です。負担重量は定量で、3歳55kg、4歳以上57kg（牝馬2kg減）となります。賞金は、1着350万円、2着122万5000円、3着70万円、4着45万5000円、5着24万5000円、着外手当1万7500円と、地方競馬の重賞競走としてふさわしい金額が設定されています。

副賞として、株式会社いわちく賞、岩手県馬主会会長賞、盛岡市長賞、開催執務委員長賞が用意されています。これらの賞は、競走の価値を高め、関係者のモチベーションを高める上で重要な役割を果たしています。

地方競馬の活性化への貢献

絆カップは、地方競馬の活性化にも大きく貢献しています。東日本大震災からの復興を祈念して創設されたこの競走は、地方競馬ファンのみならず、多くの関係者の心を一つにしています。地方全国交流競走として開催された時期もあり、他地区の競走馬も参加することで、交流の促進にも繋がっています。

また、種牡馬の配合権利提供やJBCスプリント指定競走への選定など、競走の価値を高めるための様々な取り組みがなされ、競走への注目度を高め、地方競馬全体の活性化に貢献しています。

まとめ

「いわちく杯 絆カップ」は、東日本大震災からの復興を祈念し、地方競馬の活性化に大きく貢献する重賞競走です。歴史と変遷、そして未来への展望を秘めたこの競走は、これからも地方競馬を盛り上げる重要な役割を担っていくでしょう。今後の発展にも期待が高まります。

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