結城郵便局

結城郵便局（ゆうきゆうびんきょく）は、茨城県結城市の中心市街地に設置されている郵便局です。明治時代のごく初期からこの地で郵便業務を開始し、以来、地域の郵便・金融・保険サービスを包括的に提供する拠点として、市民生活や経済活動を支え続けてきました。特に民営化以前は、地域内の郵便物等の集配も担う重要な普通郵便局としての役割を果たしていました。現在の住所は、〒307-8799 茨城県結城市結城7195-2となっています。

その歴史は非常に古く、日本の近代郵便制度が始まったばかりの1872年（明治5年）7月1日、まず「結城郵便取扱所」としてその歩みをスタートさせました。翌1873年（明治6年）4月1日には「結城郵便役所」へと改称され、体制が強化されます。さらに1875年（明治8年）1月1日には「結城郵便局」（当初は四等郵便局）となり、この年に郵便為替の取り扱いも開始されました。郵便貯金業務が始まったのは、それから間もない1878年（明治11年）のことです。

明治時代後期に入ると、通信技術の進展に伴い、郵便と電信を統合した取り扱いが一般的となります。結城郵便局も1899年（明治32年）12月16日には「結城郵便電信局」と改称されました。しかし、その後、通信官署官制の施行に伴い、1903年（明治36年）4月1日には再び「結城郵便局」の名称に戻されています。

昭和時代中期には、郵便局の機能拡充や再編が進められました。1955年（昭和30年）7月23日には、近隣の絹川郵便局が扱っていた電話交換事務を引き継ぎました。そして1957年（昭和32年）11月16日には、それまでの特定郵便局から、より広範な業務を扱う「普通郵便局」へと局種別が改定され、その重要性が一層増しました。この時期には施設の拡充も行われ、1960年（昭和35年）11月には新たな局舎が完成しています。その後、電話交換業務と和文電報配達業務は、電気通信関連業務の分離に伴い、1963年（昭和38年）2月22日に結城電報電話局へと移管されました。局舎はその後も必要に応じて改築が行われ、1981年（昭和56年）3月にも新築されています。

平成に入り、グローバル化に対応したサービスも導入されました。1999年（平成11年）には、外国通貨の両替や旅行小切手の売買業務の取り扱いを開始しています。

そして、日本の郵政事業全体の大きな転換点となった民営化を経て、結城郵便局の体制も変化しました。2007年（平成19年）10月1日には、郵政民営化に伴い、郵便事業株式会社が設立され、結城郵便局に併設される形で「郵便事業結城支店」が開設され、郵便物等の集配・輸送業務などがそちらに移管されました。しかし、その後の事業再編により、2012年（平成24年）10月1日に日本郵便株式会社が発足したのに伴い、郵便事業結城支店は結城郵便局に統合され、現在のような形態となっています。

現在、結城郵便局では多岐にわたるサービスを提供しています。主な取扱内容としては、一般的な郵便業務はもちろんのこと、切手や印紙の販売、ゆうパックの受付、内容証明の取り扱いなどがあります。また、金融サービスとして、郵便貯金に関する業務、為替、振替、振込、国際送金に対応しているほか、国債や投資信託といった商品も取り扱っています。保険分野では、生命保険をはじめ、バイク自賠責保険、自動車保険、変額年金保険など、幅広い種類の保険を取り扱っており、多様なニーズに応えています。局内にはゆうちょ銀行のATMも設置されており、現金に関する手続きを便利に行うことができます。さらに、結城市内の広範囲にわたる郵便物やゆうパック等の集配業務も担っており、地域住民や事業所へのサービス提供において重要な役割を果たしています。郵便局の営業時間外でも郵便物の差し出し等ができる「ゆうゆう窓口」も設けられています。

結城郵便局は、交通アクセスにも恵まれた立地にあります。JR水戸線の結城駅北口からは徒歩でおよそ4分と非常に近く、鉄道を利用する方にとっても便利です。また、結城市が運行する巡回バスの結城駅停留所も利用できます。車での来局者向けに駐車場も完備されており、27台分のスペースが確保されています。周辺には結城市民情報センターやゆうき図書館、茨城県立結城第二高等学校などがあり、市の公共・文教施設が集まるエリアに位置しています。国道50号線も近くを通っており、車でのアクセスも良好です。

明治の開設以来、150年以上にわたる長い歴史を持つ結城郵便局は、時代の変化に合わせてその役割や機能を変えながらも、結城地域の社会生活にとって不可欠なインフラとして、現在も重要なサービスを提供し続けています。

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