継川

継川（ままがわ）について

継川は静岡県静岡市の葵区と清水区を流れ、重要な二級河川として知られています。長尾川を左岸に持ち、その内側で水量が増しながら流れており、最終的には清水区の鳥坂で巴川に合流します。これは地域の水文特性を示す重要な河川であり、地域住民にとっても親しまれています。

水源の特徴

継川の水源は、竜爪山の東麓に位置する長尾川です。この長尾川は上流で豊かな水量を誇りますが、中下流になるとその様相が変わり、水無川としての面影を見せることもあります。その膨大な伏流水が河床から浸透し、葵区の瀬名や鳥坂の地区では至る所で出水しています。この現象は「瀬名鳥坂自噴帯」と呼ばれ、地域の自然環境をより豊かにしています。

また、継川自体は葵区瀬名2丁目のエリアで自噴する地下水がその源流となっており、都市部を直線的に貫流しています。そのため、多くの住宅街を横切りますが、ここで特筆すべきはその水質です。水質の指標であるBOD（生物化学的酸素要求量）は0.8 mg/Lという非常に優れた数値を示しており、清流としての名に恥じないクリーンな水が流れていることが確認されています。

地理的特徴

継川の起点は葵区瀬名1丁目のたちばな橋付近にあり、この地点は長尾川から非常に近い位置にあります。しかし、継川の河床の標高は約3メートル低くなっており、この地勢の差は地域の水系において重要な役割を果たしています。

約1.5キロメートルにわたる継川の最下流部は、長尾川の左岸堤防のすぐ外を流れています。このため、継川、長尾川、巴川の3河川が近接して流れ、駿河区と葵区を挟んでいます。これにより地域内の交通が不便となる面がありました。そこで、2013年には静岡市により、これら3河川を跨ぐ130メートルの道路橋を整備し、「中吉田瀬名線」、通称「であいのみち」が開通しました。これにより交通の便が大幅に改善され、地域住民の生活が一層便利になりました。

継川は、ただの河川以上の役割を果たしており、地域の自然や住環境に深く関与しています。水の流れが地域の生活に影響を与え、またその水質が良好なことから、多くの生物が住まう場ともなっています。これからも継川が地域に与える恩恵は大いに期待されます。

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