続・サザエさん

映画『続・サザエさん』の概要

『続・サザエさん』は、1957年4月9日に公開された日本映画で、製作と配給は東宝が行いました。この映画はモノクロのスタンダード形式で制作され、「どなたかお嫁に貰って下さい! ハネッ返りのお転婆娘」というキャッチコピーが付けられました。併映として『動物園物語より 象』も上映され、千代田劇場でのこけら落とし上映作品としても知られています。これにより、当劇場は映画ファンの注目を集めることとなりました。

ストーリーの内容について

本作はシリーズの2作目にあたります。さまざまなキャラクターが登場し、特にフグ田マスオやサザエ、さらには映画オリジナルのキャラクター・山中老人が引き続き物語に深く関わります。ストーリーの軸は、サザエとマスオの恋愛に焦点を当てており、彼らの縁談がメインのテーマとして展開されます。さらに、長谷川作品として人気の『似たもの一家』から伊佐阪一家もサブキャラクターとして参画しており、観客にとって新たな楽しみの要素を提供します。

ノリスケの弟・ノリオも本作から登場し、原作に非常に似たキャラクター像を持っています。音楽的要素が色濃く描かれており、サザエが歌うシーンがいくつか挿入されています。これにより、映画は音楽映画としての魅力も併せ持っています。

ストーリーの流れ

物語は、サザエが山高商事でフグ田マスオに出会ったことをきっかけに始まります。彼女はマスオのことが忘れられず、遂に彼に想いを告げる決心をします。サザエの気持ちを伝えると、実はマスオもサザエに対して同じ感情を抱いていたため、ふたりの心は一層近づくことができます。

しかし、普段の生活の中でサザエはカツオとワカメに御進物用のおはぎを食べられたりしてしまい、そのことで怒ったりと、日常の騒がしさは変わらず続きます。そんなある日、マスオが母親と共に磯野家へ訪問しますが、サザエの額にはコブができてしまいます。これは隣家の作家・伊佐阪難物家を訪れ、留守中に悪口を言った結果、ノリオと一緒に殴られてしまったことが原因です。

それでもサザエは気丈に振る舞い、母親とマスオの前に姿を現します。マスオの母親はサザエの言動に惹かれ、この健康的で真面目な娘を気に入ります。後に、磯野家とマスオの家族が縁談について話し合う場面では、サザエが熱心に聞き耳を立てすぎて、襖を壊してしまうというハプニングも起こります。しかし、驚くことにサザエの純粋な思いは、マスオの母親にも伝わり、彼女はサザエの真心を高く評価するようになります。

スタッフとキャスト

監督は青柳信雄氏、製作は杉原貞雄氏が担当しており、原作は長谷川町子氏によるものです。脚本は笠原良三氏が執筆し、音楽は原六朗氏が手がけています。

キャストには、サザエ役の江利チエミ氏、マスオ役の小泉博氏、サザエの両親にそれぞれ藤原釜足氏と清川虹子氏が選ばれています。その他、多数の個性豊かなキャラクターが登場し、物語の魅力を引き立てています。特に、ノリオ役の藤木悠氏や、山中老人役の柳家金語楼氏の存在も忘れてはなりません。

『続・サザエさん』は、笑いと感動が満載の作品で、日本の家庭の日常を描いた名作として広く愛されています。

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