緑の党 (ニュージーランド)

ニュージーランド緑の党について

ニュージーランド緑の党（英語: Green Party of Aotearoa New Zealand、マオリ語: Rōpū Kākāriki o Aotearoa）は、環境問題に特化した政党であり、持続可能な社会の実現を目指す運動を展開しています。世界的な環境団体であるグローバルグリーンズに所属しており、国政においては労働党のアーダーン政権と閣外協力の関係を築いています。

方針と政策

緑の党は、自然環境の保護をその最大の目的として設立されました。環境問題への取り組みとして、国立公園における露天掘りの禁止、クリーンな水の確保、気候変動への対応、化石燃料の枯渇に関する警告、遺伝子操作の規制強化などが挙げられます。また、人権の推進も重要な理念の一つであり、過去のアメリカの軍事行動に対する反対の姿勢を示しています。特に、ニュージーランドの建国文書であるワイタンギ条約を重視しています。

経済政策においては、持続可能な発展を重視し、汚染に対して課税を導入することで新たな財源を模索しています。さらに、経済指標だけではなく国民の生活の質を基準にした経済成長の評価を提案し、最終的な目標として基本所得の導入を掲げています。加えて、医療目的での大麻の合法化にも賛成しており、これは2017年の総選挙でも重要な政策として取り上げられました。

歴史

緑の党の起源は1972年に設立された価値党に遡ります。この団体は、環境問題に対する認識を深める役割を果たしましたが、当時の選挙システム下では政権に入り込むことはできませんでした。その後、1990年に緑の党が公式に結成され、同年の選挙で6.85%の得票を記録しました。

1991年、彼らは「同盟」という小政党の連合体に参加し、その後数回にわたる選挙を通じて議席を拡大しました。特に1996年の選挙では、新しい選挙制度の導入により初めて議席を獲得しました。しかし、1997年に政策が合わず同盟から離脱し、2002年の選挙では再び議席を増やしましたが、労働党との連立には参加しませんでした。

2017年の総選挙では、内部分裂が影響し支持を失いましたが、同年には労働党との閣外協力を結ぶことで政府に参加する機会を得ました。この経験を通じて、気候変動や公共交通の改善など多岐にわたる政策を実現に向けて推進しました。

2020年の選挙では、党としての地位を維持し、2023年の選挙ではさらに議席を増やすなど、安定した支持を得ています。

地方選挙

緑の党は国政だけでなく地方選挙でも活動を展開しており、2013年、2019年、2022年の各地方選挙で多くの議席を確保しました。特に2019年にはダニーデン市長の座を獲得し、全体で42議席もの成功を収めました。

まとめ

ニュージーランド緑の党は、環境を重視する政策を展開し続けている政党であり、その活動はますます重要なものとなっています。未来の持続可能な社会を実現するためのさらなる取り組みが期待されています。

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