織姫神社 (足利市)

織姫神社は、栃木県足利市西宮町に位置する神社で、地元では足利織姫神社とも呼ばれています。この神社は、1200年以上の歴史を持つ足利織物の守り神として、地域の人々に深く信仰されています。

神社の建物は、織姫山の中腹に建てられた朱塗りの美しい神殿で、その美しい姿は足利を代表する名所の一つとされています。また、境内には古墳跡も存在し、歴史的な背景を感じることができます。

創建は1705年（宝永2年）にさかのぼります。当初は土地の住民によって創建され、その後、通4丁目の八雲神社の境内社として祀られました。1879年（明治12年）に織姫山へ遷座されましたが、翌年、火災により焼失。その後、仮宮の時期を経て、1934年（昭和9年）に再建事業が開始され、1937年（昭和12年）に現在の社殿が完成しました。社殿は平等院鳳凰堂をモデルにしたと伝えられています。

一時衰退の時期もありましたが、平成期に入り、林吉郎氏によって再興されました。祭神は、天御鉾命（服部連祖）と八千々姫命の二柱です。

境内には、幅2.7メートル、高さ7.5メートルにも及ぶ神社造営碑があります。この碑の題額は金子堅太郎、撰文は徳富蘇峰、書は岩澤亮弌によって手がけられています。

2004年（平成16年）には、社殿、神楽殿、社務所、手水舎が登録有形文化財に登録され、その歴史的価値が認められました。

2010年（平成22年）からは、織姫神社と門田稲荷神社（下野國一社八幡宮境内社）を中心に、「あしかがひめたま」という萌えおこしプロジェクトが展開されています。また、縁結びにご利益がある神社としても知られており、2014年（平成26年）には「恋人の聖地」に選定されました。

2014年（平成26年）には、織姫神社入口の歩道橋下に「ひめちゃんひろば」という休憩所、案内所が建設されました。これは、地域の個人が足利市活性化のために土地を購入し、足利元気隊/いいねこ。のみせが管理運営しています。観光客や地域住民の憩いの場として親しまれています。さらに同年、隣接する織姫公園とともに日本夜景遺産の認定も受けています。2017年（平成29年）には、月の風景が「日本百名月」に選ばれ、夜景の美しさも高く評価されています。

織姫神社周辺は足利県立自然公園となっており、境内はハイキングコースの出発点にもなっています。神社の裏手にある織姫山一帯は、1976年（昭和51年）に明治百年記念事業として整備された織姫公園として親しまれています。

交通アクセスは、両毛線足利駅または東武伊勢崎線足利市駅から徒歩約20分です。

参考文献としては、『あしかがの登録文化財余録』（長太三 2010年）があります。

関連情報として、織姫神社の他に、あしかがひめたま、足利城（両崖山城）があります。

また、外部サイトとして、足利織姫神社の公式サイトも参照できます。

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