織田信右

織田信右（おだ のぶすけ）

織田信右は、江戸時代中期の大名で、上野国小幡藩の五代藩主です。通称を左膳といい、官位は従四位下・若狭守、兵部大輔でした。

生涯

四代藩主・織田信就の四男として生まれ、初めは長賢と名乗りました。兄たちが相次いで廃嫡されたため、享保15年（1730年）に嫡子となり、同年、八代将軍・徳川吉宗に御目見えしました。その後、従五位下若狭守に叙任され、後に従四位下に昇進しました。

享保16年（1731年）に父の死去により家督を継ぎましたが、病弱であったため、藩政は家臣に任せ、自身はほとんど隠居のような生活を送りました。藩財政も苦しく、江戸の上屋敷が焼失するなどの災難にも見舞われました。そのような状況の中、宝暦9年（1759年）に病を理由に家督を弟の信富に譲り、隠居しました。宝暦12年（1762年）に50歳で亡くなりました。

藩主としての業績

藩主としての在任期間は比較的短く、病弱のため、特筆すべき藩政上の業績は多くありません。しかし、藩主として初めてお国入りの許可を得たり、紅葉山八講会の予参を務めたりするなど、藩主としての職務は果たしています。しかし、藩政は家臣に任せることが多く、藩財政は悪化の一途をたどりました。その要因の一つには、彼自身の病弱さがあったと考えられます。

系譜

信右には、二男二女の子がいました。長女の呉姫は、織田信乗の養女となり、後に織田信富の養女、織田信邦の正室となりました。また、九鬼隆貞の継室にもなっています。

父母

父：織田信就

正室

松平頼明の長女（後に離縁）

子女

織田信賁（長男）
織田信尹（次男）
呉姫（長女） - 織田信乗の養女、織田信富の養女、織田信邦正室、九鬼隆貞継室

養子

織田信富（実弟）

信右は、病弱ながらも藩主としての責務を果たそうとしましたが、その生涯は決して平坦なものではありませんでした。彼の死後、藩政は養子の信富に引き継がれました。

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