羅湖駅 (香港)

羅湖駅（ローウーえき）は、香港新界北区羅湖に位置するMTR（港鉄）東鉄線の駅です。この駅は香港辺境禁区と呼ばれる地域にあり、その特殊な立地が特徴です。

歴史

もともと羅湖駅は、九龍から広州へ向かう途中の駅の一つに過ぎませんでした。しかし、1949年の中華人民共和国成立に伴い、香港と中国本土の境界に羅湖駅と深圳駅が設置されることになりました。これにより、両駅間では出入境手続きが行われるようになり、羅湖駅は事実上の終着駅となりました。

1978年には、香港と中国本土間の直通運転が再開されました。1997年の香港返還後、羅湖駅は国境駅としての役割は薄れたものの、現在も出入境手続きを行うための重要な駅として機能しています。駅舎の外は香港辺境禁区に指定されており、原則として一般の人は立ち入ることができません。駅の出口には「周辺住民以外出入禁止」と書かれた看板があり、許可なく駅舎外に出た場合は罰金が科せられます。ただし、羅湖村の住民は例外です。

2020年2月4日には、新型コロナウイルス感染症の世界的な流行により、出入境者の往来が一時的に停止されました。しかし、2023年2月6日には通常の運行および出入境の取り扱いが再開されました。

駅構造

羅湖駅は橋上駅舎を持つ地上駅で、相対式ホームと島式ホームを組み合わせた3面2線の構造となっています。1番のりばと2番のりば、3番のりばと4番のりばはそれぞれ同じ線路を共用しています。また、紅磡駅発の中国本土直通列車専用の線路も1線あります。

深圳方面への通路（羅湖口岸）は、橋上駅舎と直結しています。

駅構内には、免税店があり、タバコや酒などを購入することができます。また、スターバックスや君蘭餅店などの飲食店、セブン-イレブンなどのコンビニエンスストア、香港旅遊発展局の観光案内所も設置されています。

駅周辺

羅湖駅の周辺には、以下の施設や場所があります。

沙嶺墳場
羅湖口岸（イミグレーション施設）
深圳駅（広深鉄路）
深圳羅湖駅（深圳地下鉄1号線（羅宝線））
人民南駅（深圳地下鉄9号線）

隣の駅

MTR東鉄線における隣の駅は以下の通りです。

上水駅 - 羅湖駅

その他

羅湖駅は、香港と中国本土を結ぶ重要な交通拠点であり、多くの人々が出入境手続きのために利用しています。駅周辺は厳しく管理されており、一般の人が立ち入ることが難しい場所も多く存在します。駅構内は比較的商業施設が充実しており、旅行者にとっても便利な施設が整っています。

外部リンク

香港鉄路公司 - 羅湖駅周辺図（アーカイブ）
香港鉄路公司 - 羅湖駅構内図（アーカイブ）

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