美乃坂本駅

美乃坂本駅：歴史と未来が交差する中央本線の駅

岐阜県中津川市千旦林坂本に位置する美乃坂本駅は、東海旅客鉄道（JR東海）中央本線沿線にある駅です。CF18番の駅番号が付けられており、中央本線の重要な拠点として、地域住民の生活を支えています。

開業から現代までの歩み

美乃坂本駅は1917年（大正6年）11月25日に、中津川駅と恵那駅（当時大井駅）間に新設されました。開業当初は一般駅として、貨物輸送も盛んに行われていましたが、1961年には貨物取扱いが廃止され、1984年には荷物の取扱いが廃止されました。その後、1987年の国鉄分割民営化に伴い、JR東海の駅となりました。2006年には、ICカード「TOICA」の利用が可能になり、利便性が向上しました。

駅名の由来：美濃と坂本の融合

駅名の由来は、開業当時の地名である恵那郡坂本村に由来しています。しかし、既に鹿児島本線（当時肥薩線）に「坂本駅」が存在していたため、当初は「美濃坂本駅」とする案がありました。しかし、「濃」の字が複雑だったことから、地元住民の間では「美乃」という略称が定着していました。このため、村長や住民らの請願により、「美乃坂本駅」という現在の駅名に決定しました。

リニア中央新幹線：新たな発展への期待

近年、美乃坂本駅はリニア中央新幹線の岐阜県内中間駅設置候補地として注目を集めています。地上駅と車両基地の設置が計画されており、地域の活性化に大きく貢献することが期待されています。

2014年には、岐阜県がリニア中央新幹線開業を観光に活用するため、美乃坂本駅から恵那駅、明知鉄道明知線明智駅までを結ぶ観光用蒸気機関車（C12 244）の運行構想を発表しました。この構想は、リニア中央新幹線の開業と合わせて、地域の観光振興に大きく貢献する可能性を秘めています。

駅構造と利用状況

美乃坂本駅は島式ホーム1面2線を持つ地上駅で、駅舎とホームは跨線橋で連絡しています。JR東海交通事業の職員が業務を担当する業務委託駅であり、中津川駅が管理駅となっています。駅舎内にはJR全線きっぷうりばなどが設置されていますが、早朝・昼・深夜は駅員が不在となります。自動改札機はありませんが、簡易TOICA改札機が設置されています。

1日平均乗車人員は、年々変動しており、岐阜県統計書や中津川市統計書に詳細なデータが掲載されています。

駅周辺とアクセス

駅の南側には小規模な市街地が形成されており、リニア中央新幹線駅の設置に伴い、新たな駅前整備が計画されています。

バス路線としては、北恵那交通バスの恵那線と坂本三坂線が駅前に乗り入れており、周辺地域へのアクセスも良好です。恵那線専用のバス停は駅前に、坂本三坂線専用のバス停は駅から少し離れた場所にあります。

隣の駅

美乃坂本駅に隣接する駅は以下の通りです。

上り: 中津川駅 (CF19)
下り: 恵那駅 (CF17)

美乃坂本駅は、歴史と未来が交差する、魅力的な駅です。リニア中央新幹線の開業によって、今後ますます発展していくことが期待されています。

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