美原地区路線バス乗降場

北海道函館市美原1丁目に位置する「美原地区路線バス乗降場」は、2021年4月1日に開設されたバスターミナルです。停留場名としては「亀田支所前」として知られています。この施設は、かつて亀田市域であった美原地区において、分散していた複数のバス停留所を集約し、地域全体の交通利便性を向上させることを目的として整備されました。

設立経緯と現状

美原地区路線バス乗降場は、美原地区が旧亀田市域の重要な拠点であることから、地域の共通交通ハブとしての役割を担うべく、函館市役所亀田支所の前に設置されました。開設以前は4か所にバス停が点在しており、利用者にとっては乗り換えや利用の際に不便な点が多くありました。これらの課題を解消するため、当乗降場にバス停機能を集約。将来的には、美原地区内を発着する主要な路線バス全てを当乗降場経由とする計画も進められています。開設当初、場内のりばは「亀田交流プラザ」、場外のりばは「美原中央」と仮称されていた時期もありましたが、場外の一部については当初2023年4月に廃止が予定されていました。2021年4月1日の開設と同時に函館バスの路線バスが乗り入れを開始し、地域内の移動手段として定着しています。さらに、2022年からは札幌と函館を結ぶ都市間高速バス「高速はこだて号」の乗り入れも始まり、広域的な交通結節点としての機能も加わりました。高速はこだて号は北海道中央バス、北都交通、道南バス、函館バスの共同運行便でしたが、2023年9月30日をもって道南バスがこの路線の運行から撤退しています。現在、高速はこだて号は残る3社によって運行され、当乗降場が停車地の一つとなっています。

将来の構想と見送られている計画

当乗降場は、美原地区およびその周辺のバス交通網を抜本的に見直す「美原エリアゾーンバスシステム」構想の中心となる施設としても位置づけられています。このシステムは、当乗降場を主要な乗り換え拠点（ハブ）とすることで、石川地区、赤川地区、神山地区など、周辺エリアから市内各地へのアクセスをよりスムーズにすることを目的としています。具体的には、美原地区路線バス乗降場で基幹となる路線バスと地域内フィーダー線を乗り換えることで、市内中心部を含む様々な目的地へのアクセス利便性を高めると同時に、重複するバス路線を整理・効率化することを目指しています。また、函館市中心部と郊外を結ぶ近郊路線の起終点機能を持たせることで、当乗降場での乗り換えを促し、市内中心部へのアクセスを向上させることも検討されています。しかしながら、これらのゾーンバスシステム導入や関連計画は、2019年末からの新型コロナウイルス感染症の流行拡大といった社会情勢の変化などにより、当初の予定から遅延している状況にあります。

のりば案内

美原地区路線バス乗降場には、利用者向けの複数のバスのりばが設置されています。

場内のりば: 1番から5番までののりばが設けられており、主に函館バスが運行する市内各方面への路線バスや、郊外へ向かう快速バスが発着します。公立はこだて未来大学・赤川方面、五稜郭・函館駅方面、昭和方面、神山・湯川方面など、多岐にわたる方面への路線が利用できます。また、松前や瀬棚方面を結ぶ快速バスのほか、札幌行きの都市間高速バス「高速はこだて号」の乗車専用のりばも場内にあります。
場外のりば: 6番から8番までののりばがあります。このうち6番のりばは、札幌方面から到着した高速はこだて号の降車専用として利用されています。

乗り入れバス事業者

現在、美原地区路線バス乗降場に乗り入れている主なバス事業者は以下の通りです。

函館バス
北海道中央バス
* 北都交通

過去には、都市間高速バス「高速はこだて号」の運行主体の一つとして道南バスも乗り入れていましたが、現在は撤退しています。

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