美味しんぼ 究極のメニュー三本勝負

美味しんぼ 究極のメニュー三本勝負

『美味しんぼ 究極のメニュー三本勝負』は、1989年にシンセイから発売されたファミリーコンピュータ用アドベンチャーゲームです。人気漫画『美味しんぼ』を題材としており、プレイヤーは主人公の山岡士郎となり、3つのシナリオを攻略していきます。

概要

本作は、原作のエピソードをベースにした3つの独立したシナリオで構成されています。ゲームシステムは、コマンド選択式のアドベンチャーゲームであり、プレイヤーは山岡士郎として、各シナリオで最適な選択肢を選び、「究極のメニュー」を完成させることを目指します。

ただし、ストーリーは原作のエピソードを基にしていますが、ゲームとしての面白さを追求するために、大胆な再構成が施されています。そのため、原作とは大きく異なる展開が繰り広げられます。また、登場人物のキャラクター設定も、栗田ゆう子のヒステリックな性格や、美食倶楽部への潜入時に奇妙な行動をとる海原雄山など、原作とは異なる部分が見られます。

選択肢の内容も独特で、「じゅもん」や「うそをつく」、「バカのまね」など、原作の雰囲気にそぐわないものが多く存在します。ゲームオーバーの理由も、「呪文を唱えて逮捕された」や「アンコウを殴って腕が折れた」など、シュールな内容が満載です。警察官の尋問に対して「アンキモ、アンキモ、アンキモ!」と叫んだり、手に入れたアンコウを海に投げ捨てて「山岡は、突然世の中がイヤになってしまったようです」と表示されたりする場面は、本作がクソゲー、またはバカゲーとして扱われる所以となっています。

ゲームシステムとしては、パスワードコンティニュー方式が採用されています。コマンド選択時にセレクトボタンを押すとパスワードが表示され、ゲームオーバーになっても、そのパスワードを入力することで、ゲームを再開することができます。BGMには、クラシック音楽などが使用されています。

ゲーム内容

シナリオ

アンキモ編: 美食自慢をする文化人たちに、山岡が「フォアグラよりうまいものを食わせてやる」と啖呵を切るストーリー。
京極編: まずい料理屋に連れて行かれた京極万太郎をなだめるために、山岡が美味しい料理屋を探すストーリー。
ラーメン編: 京極の依頼で、山岡がラーメン屋を再建するストーリー。このシナリオでは、「ネコのマネ」「キリンのマネ」「ゾウのマネ」「バカのマネ」といった奇妙なコマンドが登場します。

評価

ゲーム雑誌『ファミコン通信』のクロスレビューでは、40点満点中22点という評価を受けています。レビュアーからは、「何をしていいのかわからない」、「原作の登場人物の個性が表現されていない」といった意見が出ています。

また、別のゲーム雑誌『マル勝ファミコン』では、40点満点中27点という評価を得ています。

ゲーム本『仰天B級ゲームの逆襲』では、BGMにクラシック音楽を使用している点や、料理が美味しそうに見えないグラフィックなどを批判的に評価しています。

関連事項

ゲームセンターCX - 第17シーズンの第173回で、有野晋哉（課長）が本作に挑戦し、クリア後にはゲームオーバーコンプリートにも挑戦しました。

もう一度検索