群ようこ

群ようこ

群ようこ（むれ ようこ、1954年12月5日 - ）は、日本の作家、随筆家。日常の何気ない出来事や感情を、軽妙な語り口で綴る文体が特徴で、多くの読者に支持されています。本名は木原ひろみ。独身。

経歴

東京都出身。東京都立鷺宮高等学校、日本大学藝術学部文芸学科を卒業。大学の1年先輩には林真理子がいます。1978年に本の雑誌社に入社し、1984年7月には同社在籍中に『午前零時の玄米パン』で作家としてデビューしました。ペンネームの「群」は、本の雑誌社で同僚だった目黒考二のペンネーム「群一郎」から譲り受けたものです。

本の雑誌社では、社員が群ようこただ一人という状況で、椎名誠や目黒考二はたまにしか事務所に顔を出さず、電話注文の対応が主な仕事でした。その後、『本の雑誌』に書評コラムを本名で執筆するようになり、作家としての道を歩み始めました。

作風とテーマ

群ようこの作品は、日常の些細な出来事や感情をユーモラスに、そして温かく描き出す点が魅力です。特に、女性の視点から見た生活や人間関係をテーマにした作品が多く、多くの女性読者から共感を得ています。エッセイでは、自身の生活や読書体験、旅の思い出などを綴り、小説では、市井の人々の生活や人間模様を描いています。

読書エッセイ集『鞄に本だけつめこんで』では、森田たまや尾崎翠など、渋い作品を選び、独自の感性でユーモラスに紹介しています。また、『亜細亜ふむふむ紀行』以降は、海外旅行が好きになり、旅行記も多数執筆しています。

家族

父親は売れない画家で、母親が家計を支えていました。夫婦仲は必ずしも良好ではなく、群ようこは家に帰りたくないために、学校の図書室で本を読んでいたそうです。

主な作品

エッセイ

午前零時の玄米パン
鞄に本だけつめこんで
アメリカ恥かき一人旅
亜細亜ふむふむ紀行
猫と海鞘
人生勉強
トラブルクッキング
またたび東方見聞録
東洋ごろごろ膝栗毛
雀の猫まくら

小説

れんげ荘シリーズ
パンとスープとネコ日和シリーズ
無印OL物語
姉の結婚
あたしが帰る家
かもめ食堂

伝記・伝記小説

贅沢貧乏のマリア（森茉莉）
一葉の口紅曙のリボン（樋口一葉、木村曙）
飢え（林芙美子）

テレビドラマ

山のトムさん（2015年、WOWOW） - 脚本

外部リンク

* 群ようこ - Wikipedia

群ようこの作品は、日常に潜む小さな幸せや喜び、そして時には哀愁を、温かい眼差しで描き出しています。その作品に触れることで、読者は日々の生活をより豊かに、そして深く味わうことができるでしょう。

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