羽仁潔

羽仁潔（はに きよし）

羽仁潔（1883年4月18日 - 1945年7月27日）は、大日本帝国海軍の大佐であり、後に山口県徳山市（現在の周南市）の市長を務めた人物です。

生涯

山口県阿武郡萩町（現在の萩市）出身。海軍兵学校第33期を卒業（同期には豊田副武、豊田貞次郎らがいます）。1905年に少尉候補生となり、厳島乗組となります。1906年には練習艦隊遠洋航海に参加しました。

その後、沖島分隊長兼佐世保海兵団教官、吾妻、安芸の各砲術長、八雲副長、隠戸、平戸の各艦長を歴任し、1928年に大佐で退役しました。

退役後は萩市助役を経て、1940年に徳山市長に就任。市長としては、市章の制定、上水道の開通、隣接する都濃郡加見、久米の2村の編入（1942年）、櫛浜、富田、福川の3町、湯野、夜市、戸田、大津島の4村との合併による新徳山市の発足、市の行政機構の再編（1944年）など、都市の発展に大きく貢献しました。1944年6月12日には市長に再任されています。

しかし、戦況は悪化の一途をたどり、1945年5月には最初の空襲を受け、同年7月27日には徳山市を大規模な空襲が襲いました。羽仁は市役所で陣頭指揮を執っていましたが、この空襲により殉職しました（徳山大空襲）。

関連人物

鶴田義隆 - 長岡空襲で死亡した当時の長岡市長。
粟屋仙吉 - 広島原爆投下で死亡した当時の広島市長。

参考文献

吉田理『萩を動かす人々 上巻』春風荘書房、1936年。
『大衆人事録 第14版 近畿・中国・四国・九州篇』帝国秘密探偵社、1943年。
『徳山市史』下巻、徳山市役所、1960年。
歴代知事編纂会編『日本の歴代市長』第3巻、歴代知事編纂会、1985年。
* 『全国歴代知事・市長総覧』日外アソシエーツ、2022年。

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