羽川豊

羽川豊

羽川豊（はがわ ゆたか、1957年12月8日生まれ）は、栃木県出身の著名なプロゴルファーで、日本では珍しいレフティ（左打ち）として知られています。彼のキャリアは華々しいもので、多くの人々を魅了してきました。

経歴

羽川は1979年に専修大学在学中、日本学生ゴルフ選手権で見事優勝を果たします。この大会では主将としてチームを牽引し、プロテストに向けた準備も進めました。1980年にはプロテストに合格し、その成績は−8という驚異的なもので、当時新記録を樹立しました。1981年には日本オープンで優勝を達成し、彼の名は広く知られることになります。特に彼は、23歳363日で日本シリーズを制したことで、その時点での大会最年少記録を保持していました。この点については、2023年に優勝した蝉川泰果によって更新されましたが、当時の羽川の偉業は絶大でした。彼と湯原信光、倉本昌弘は「ニューウェーブ三羽烏」と称され、今もなお語り継がれています。

翌年の1982年には、彼の活躍が認められ、マスターズに招待されます。彼は青木功や中嶋常幸と共に決勝ラウンドに進出し、最終的には15位に入る健闘を見せます。この結果は、アメリカの選手や関係者から「現役最高のレフティ」との評価を受ける転機となりました。

しかし、1984年にはシード権を失う難局が待ち受けていました。イップスに苦しむなどスランプに陥り、長い間厳しい時期を過ごすことになります。1988年には、ジャンボ尾崎が率いる「ジャンボ軍団」に参加し、ジャンボの助言を受けながら復活を目指します。「4年悪かったんだから、4年かけて元に戻そう」という言葉に励まされ、スタミナ向上に努めます。これが功を奏し、シード権を取り戻し、1991年には8年ぶりの優勝を果たしました。

イップスからの復活

2000年には日本プロゴルフ選手権を最後に、イップスの影響で2008年まで試合から離れました。しかし、偶然見つけた長尺パターがきっかけでイップスを克服し、同年からシニアツアーに参加を始めます。2011年にはPGAフィランスロピーシニアトーナメントにてシニアツアー初優勝を遂げ、ツアー競技では20年ぶりの優勝を飾ります。

解説者としての活躍

また、羽川は1998年からゴルフ中継の解説者としても活躍しており、テレビ朝日のメジャー大会でのコースレポーターを務めてきました。全英オープンや全米オープンにおけるレポートが特に有名で、NHKやWOWOWでも解説を担当しています。昔はテレビ東京でもゴルフ番組に出演していました。その上、都内に「羽川豊ゴルフサロン」という会員制のゴルフ教室を開いており、後進の指導にも力を注いでいます。

優勝歴

羽川豊は日本ツアーで5回、シニアツアーで2回の優勝を果たしています。特に1995年の関東オープンなどが知られています。彼の経験や技術、教えは今も多くのゴルファーに影響を与え続けています。羽川の業績は、単なる数々の勝利に留まらず、後進にとっての道しるべともなっているのです。

もう一度検索