羽幌駅

羽幌駅（はぼろえき）とは

羽幌駅は、かつて北海道留萌管内の羽幌町南7条に位置していた日本国有鉄道（国鉄）羽幌線の駅であり、1987年に廃止されるまで運行が行われていました。電報略号は「ハホ」とされており、駅は長い歴史を持つ重要な交通拠点でした。この駅は、1986年の10月まで急行「はぼろ」の停車駅としても知られていました。また、以前は羽幌炭礦鉄道もこの駅に乗り入れていた時代がありました。

歴史

羽幌駅の開業は1932年に遡ります。9月1日、鉄道省が古丹別駅から羽幌駅までの区間を延伸させた際に駅が開設されました。その当初から一般駅として機能し、1941年には羽幌駅と築別駅の間も延伸開通し、中間駅へと昇格しました。1984年には貨物と荷物の取り扱いが廃止され、最終的には1987年に羽幌線が全線廃止となり、羽幌駅もその歴史に幕を下ろしました。

駅構造

廃止されるまで、羽幌駅は単式ホームと島式ホームの複合型を持ち、地上駅として運営されていました。駅は列車の交換が可能であり、2面2線の構造を有していました。それぞれのホームは跨線橋でつながっており、乗客は安全に行き来できるよう配慮されていました。駅舎は近代的な鉄筋構造で築かれ、内部には売店があり、「わたしの旅スタンプ」が設けられていました。

駅名の由来

羽幌駅の名前は、その所在地である羽幌町の地名に由来しています。アイヌ語に基づく名称とされており、具体的な由来には解釈がいくつか存在します。

利用状況

1981年度には、羽幌駅の1日乗降客数は513人とされ、多くの住民が利用していたことがうかがえます。駅周辺には、羽幌町役場や警察署、郵便局といった地域の重要な施設が位置しており、地域の生活基盤の一部とされていました。さらに、羽幌港までは約1.5kmの距離があり、港の利用者にとっても重要なアクセス地点でした。

駅跡地の現状

羽幌駅が廃止された後、駅跡地には「羽幌ターミナル」が設置されました。ここは沿岸バスのターミナルとして、都市間バスや路線バス、スクールバスが発着する重要な交通拠点となっています。ターミナルには複数ののりばがあり、地域住民や観光客に利用されています。また、駅前通りにはレトロな腕木式信号機が移設され、かつての駅の名残を感じさせる趣があります。

周辺の歴史的背景

羽幌駅は地域の発展と共に歩んできた歴史的な場所でもあり、かつての羽幌森林鉄道が駅南側にストックヤードを設けて木材を運搬していたこともあります。1940年代から1950年代にかけて、羽幌町は森林資源の輸送を行い、地域の経済を支えていました。しかし、トラック輸送が主流となるにつれ、森林鉄道は1963年に完全に廃止されました。

結論

羽幌駅は、地域交通の重要な拠点であり、地域の歴史の一端を担っていました。現在は羽幌ターミナルがその役割を引き継いでいますが、かつての駅の思い出や地域との結びつきは今も人々の記憶に残っています。地域の歴史を深く探ることができる場所として、今後も訪れる価値のあるスポットです。

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