翔薬

株式会社翔薬について

株式会社翔薬（しょうやく、SHOYAKU CO.,LTD.）は、日本における医薬品の卸売を主な業務とする企業です。また、衛生材料や化粧品の卸売も手掛けています。現在、この会社はスズケングループの一員として、九州地方を中心に幅広いネットワークを有しています。

会社の沿革

翔薬の歴史は1882年に遡ります。この年、水田薬店が創業し、その後1900年には大黒南海堂が設立されました。1908年には伊東辰星堂、1924年にはクスリの平田天命堂が次々に創業し、それらは後の翔薬の基盤となる企業でした。1949年に株式会社大黒南海堂として法人化された後も、様々な合併や設立が続きます。

1951年には大分市に株式会社平田天命堂が設立され、1962年には鹿児島県の山下薬品の卸部門を買収しました。1970年に商号を福岡薬品株式会社に変更し、さらに1975年には新たに伊東薬品株式会社を設立しました。

1980年代に入ると、大黒南海堂が北九州市の大九薬品を吸収し、長崎市のケイホ薬品の営業権を譲受。これを機に、株式会社九薬に改名されました。1998年の合併によりオオモリ薬品九州事業部が設立され、2000年に九薬と平田天命堂、伊東薬品が合併して「株式会社翔薬」が誕生します。

その後、2005年にスズケンと包括的な業務提携を結び、2006年にはスズケンの完全子会社となります。2007年にはスズケンから九州地方の事業を譲受し、事業発展に寄与しています。

営業拠点とネットワーク

翔薬は福岡営業部を核に、九州地方全体に営業拠点を展開しています。具体的には、北九州営業部や筑後営業部、佐賀営業部、長崎営業部、熊本営業部、大分営業部、宮崎営業部、鹿児島営業部など、多岐にわたっています。それぞれの地域に支店を持ち、地元のニーズに応えるサービスを提供しています。

主な取引メーカー

翔薬は、多くの有名製薬会社と取引関係があります。第一三共、エーザイ、ノバルティス、塩野義製薬など、国内外のトップブランドと連携し、安定した供給体制を築いています。これにより、医療機関や薬局に必要な医薬品をタイムリーに提供できる体制を整えています。

近年の出来事

翔薬は2023年に公正取引委員会からの指摘を受け、不当な取引制限の疑いで約6億円の課徴金を命じられました。また、それに伴い、厚生労働省から指名停止の措置が取られる事態となりました。この出来事は、翔薬にとって厳しい試練となり、今後の企業活動に影響を及ぼすことが予想されます。

まとめ

株式会社翔薬は、九州を基盤に医薬品や衛生材料、化粧品の卸売を行い、地域に根ざしたネットワークを持つ企業です。長い歴史を持ちながら、近年の課題にも真摯に向き合い、持続可能な成長を目指しています。今後のいっそうの発展が期待されます。

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