聖シノド

聖シノド（ギリシア語: Σύνοδος, ロシア語: Свяще́нный Сино́д, 英語: Holy Synod）は、正教会において教会を管掌する組織の一種です。

概要

聖シノドは、首座主教によって主宰され、通常はメンバーである主教たちによって構成されます。首座主教は、主教たちに対して説明責任を負います。聖シノド（Holy Synod）は、組織それ自体の公式名称として使用されることが多く、しばしば単にシノド（Synod）と呼ばれ、メンバーによる実際の会合とは区別されます。

また、ローマ・カトリック教会においても、東方典礼カトリック教会における教会会議が聖シノドと呼ばれることがあります。

Holy Synod - 組織名として使われることが多い（本項で扱っている）。
Synod - 会合を指す言葉として使われることが多い。

全ての独立教会と自治教会には、自身の全教会に亘る聖シノドが存在しますが、同時に、特定の教会の領域が広大な地域に広がっている場合、その地方の聖シノドも存在します。

聖シノドのメンバー資格は、それぞれの教会の伝統と教会法上の条文によって定められます。いくつかの教会では、府主教の称号を持つ全主教がメンバーとみなされ（例：アンティオキア教会）、他方、教区を管掌する主教であろうと輔佐主教であろうと現役の主教ならメンバーだとみなす教会もあります（例：アメリカ正教会）。地方のシノドは、通常は、領域内の首座主教と全教区主教によって構成されます。

聖シノドのこのような語義は、全地公会議のそれとは区別されます。全地公会議は全正教会から集まった主教たちによって構成され、聖シノドとも非公式に呼ばれることもありますが、全教会の諸問題について話し合うものです。

聖シノドは、正教会の運営において重要な役割を果たしており、教会の意思決定や規則の制定、信仰に関する問題の議論など、多岐にわたる活動を行っています。各教会の伝統や規模によって組織の構成や権限は異なりますが、正教会の統一性と秩序を維持するために不可欠な存在です。

関連事項

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