聖名祝日

聖名祝日について



聖名祝日（せいめいしゅくじつ）とは、キリスト教における聖人の記憶日であり、信者にとって重要な日となっています。教派によって異なる呼称が存在しますが、西洋諸言語では多くの場合、特にイタリア語では「onomastico」、英語では「name day」と呼ばれています。カトリック教会では「霊名の祝日」、正教会では「聖名日」として広く知られているのもその一例です。

聖名祝日の概要



キリスト教の各教派では、それぞれの聖人に対して、特定の日がその聖人の日として割り当てられています。この日が殉教者の命日であることが多いですが、必ずしもそうとは限りません。また、祝日としての由来が不明な日も存在し、そのような日付のリストは「聖人録」と呼ばれます。全体として、聖名祝日の日付は東西教会で共通していますが、東西分裂以後に新たに加わった聖人など、特異な例も見受けられます。

各日の聖人が誰であるかを示すカレンダーは「聖人暦」と呼ばれ、ほとんどの場合、1日に1人の聖人が割り当てられています。一部の国や宗派では、同じ日に複数の聖人を祝うこともありますが、どの聖人が書かれるかは文化や宗教によって異なります。なお、1月から12月までの全ての日に聖人が存在し、うるう年の2月29日には特定の聖人は設けられていませんが、その影響で日付がずれることがあります。

個人の聖名祝日



聖名祝日は、非キリスト教圏ではあまり馴染みが薄いものの、一部の国では洗礼名や守護[[聖人]]と強く結びついています。一般的に、誕生日の聖人から洗礼名を授かる習慣や、その聖人を個人の守護[[聖人]]として敬う習慣は広く存在します。また、いくつかの国や地域では、聖名祝日を自分の誕生日と同等もしくはそれ以上に祝う風習があります。

特にヨーロッパの君主国では、君主の聖名祝日が誕生日と同様に祝われるケースが見られます。正教会では、守護[[聖人]]の祝日が特に重要視され、カトリックでもドイツ北部やポーランドでは盛大に祝われることがあります。プロテスタントの中でもルター派は、聖名祝日を大切にする傾向があります。ロシア教会などの正教会では生神女マリヤを守護[[聖人]]とはせず、ギリシャ教会では彼女を守護[[聖人]]として扱っています。

聖名祝日の格付け



聖名祝日は、カトリック教会において特定の格付けが存在します。これには「大祝日（祭日）」、「祝日」、「記念日」、「義務の記念日」、「任意の記念日」などのカテゴリが含まれます。たとえば、祭日には予め定められた「暁の祈り」からミサが始まるのに対して、記念日では主に通常の祈り文が用いられ、扱いの違いが確認されます。また、聖名祝日や義務の記念日は必ず祝う必要がありますが、任意の記念日は司式者の判断により選ばれることがあります。

主な聖名祝日



聖名祝日の中でも特に有名な日として以下のようなものがあります:

これらの祝日には、それぞれ異なる意義と伝統があり、キリスト教徒にとってはその重要性が高いといえるでしょう。

もう一度検索

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。