聖徳太子のお会式

聖徳太子のお会式

聖徳太子のお会式（しょうとくたいしのおえしき）は、法隆寺で催される聖徳太子の命日に合わせた法要のことを指します。一般的には「法隆寺会式」や「お太子さま」とも親しまれており、地域の人々にとって特別な意義を持つ行事です。

祭りの概要

法隆寺におけるお会式は、旧暦の3月22日から24日にかけて執り行われ、聖徳太子の祥月命日を祝います。この期間中にはさまざまな行事が催され、特に10年に一度の大法要は「聖霊会」と呼ばれています。この祭りでは、南都楽所に所属する楽人たちが舞楽を奉納し、雅やかな音楽や舞が特徴です。

お会式の次第

お会式の準備は3月5日の「事はじめの儀」から始まります。ここでは祭りに向けた準備が整えられます。続く3月14日には、参加者たちが団子を作り、3月15日には「架あげ」という儀式が行われ、祭りのための舞台が設けられます。さらに、3月18日には花形壇が舞台に設置され、3月20日には「大山立」と呼ばれる儀式が行われます。そして、前夜祭にあたる3月21日の「逮夜」を経て、晴れて3月22日には本祭が執り行われます。この日の午後1時からは散華、太子講式、伽陀が行われ、参列者たちは聖徳太子の偉業を称えます。

歴史の背景

聖徳太子のお会式の起源は、天平20年（748年）にさかのぼります。当時、聖武天皇の勅許により、行信僧都が聖徳太子の命日に300名以上の僧徒を集めて法要を行ったことに始まります。その後、安元2年（1121年）には、東堂南端に聖徳太子の像が安置され、聖霊院での法要が進められるようになりました。

このように、お会式は長い歴史を持ち、地域の文化と密接に結びついている行事となっています。毎年この祭りが行われることで、参加者たちは聖徳太子の教えを再確認し、地域のつながりを強めることができるのです。

参考文献

この祭りに関する詳細な情報は、岩井宏實著『奈良の祭事記』に掲載されています（ISBN 978-4-413-04254-3）。また、法隆寺の公式ウェブサイトや南都楽所のページでも、お会式の詳細や見どころについて情報を得ることができます。

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